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神の左手を持つ雀士
13話-男子個人戦編 その4-
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『さぁ、東家 去年3位のシード枠で出場 上利 良太
南家 去年の長野県大会2位 三嶋 悠
西家 予選29位からここまで来たラッキーボーイ 志村 犬心
最後に北家 長野県大会 前回王者 喜多方 』

「立直」
『まずは西家が先制立直をしました。』
『ここまでは、ラッキー君は手堅い打ち方をしてたねぇ。まぁ、決勝だし先制したいって感じたろうねぇ。知らんけど』
「ツモ。立直、一発、ツモ、断?九。2000-3900」
『まずは、今大会のラッキーボーイ志村選手が先制』


『続いて東2局 親は三嶋選手です。
まず、最初のポイントですね。三尋木プロ。』
『そうだねぇ。彼の左手の有効牌のツモ率は高いからね。』
『しかし、去年もですが100%ではないですね。』
『まぁ、ずっと左手で有効牌つかめるならずっと左手でツモるだろうねぇ
つまり、彼の神ツモにもなんらかの制約がある。』

『制約といいますと、回数制限とかでしょうか』
『そんな感じだろう。知らんけど』
『なるほど...ならそこにも注目して....』
「ロン。白ドラ 2000」

『おっと、志村選手、先ほどあがったが上利選手に放銃。三嶋選手の親番はあっさり流されます。』
『まぁ、残りの2人からしたら三嶋とドラゴン君の親は流して行きたいところだしねぇ
しかも、彼はあがった後は流れが来るのか手牌が良くなる傾向にあるからねぇ』


『東3局 親は選手。おっと、上利選手これはすごい手牌』
『ダブりー、三色同順、平和、ドラドラだねぇ。1,3満待ち
これは放銃したら、不運ですね。当り牌は三嶋が2枚、ラッキー君が1枚持って、のこり3枚は山か王牌の中だねぇ。』
「立直。」『もちろん、上利選手は立直。』

『おっと、ここで三嶋選手、3萬をひき対子にしました。
これで、1萬は浮いた。どうする。』
『普通のダブりーならどうせ役はつかない方が多いからね。押せ押せで行きたくなるものだけどねぇ』
『ここは無難な安牌をおとす。』

『選手も当たり牌の1萬をツモ。』
『これは出るかもねぇ。2萬は川に2枚見えてるからね。3,4萬を持っている以上はおとす可能性も高いかもしれないけど、まぁ字牌の安牌を先に落としてからつくり直すかもねぇ。』
『ここは安牌を処理ですがこれは放銃の可能性大
上利選手のツモだが5萬ですね。』

「ポン。」
『おっとー、三嶋選手ポンだがこれはどういう事だ暗刻の5萬をポン
そして、5萬をおとしました。これはどういう事だ?』
『おそらく、他家の手牌を読みきって、このままじゃラッキー君が上利君に放銃すると見切ったんでしょう
これを見るとラッキー君はものすごく3萬を意識するでしょうから。切れなくなると思うぜ。
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