第三十七話
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ズ閣下とワインを飲みながら話を続ける。
「しかし、貴殿は結婚願望は無いのか?」
デラーズ閣下が、ワインを注ぎながら聞いてくる。俺は近くのテーブルにあった、クラッカーを頬張る。サクとした音がする。
「う〜ん。そんなことなど、考えたこと有りませんでしたね」
「何故だね?」
「今まで、そんな余裕が有りませんでしたから」
この世界に初めて来たときは光州作戦だったし、それが終わったらBETAの日本進行だったからな。それが済んだと思ったら、横浜ハイヴ建設だったな。そして最後に月攻略作戦ですからね。
この世界を救う事に頭が一杯だったから、恋愛なんて考えている余裕がありません。そんなことを考えていると、デラーズ閣下が俺の肩に手を置いた。
「悠斗よ。まだ貴殿は若いから焦る必要は無いかも知れんが、もう少し女心を知るように努力するのだな」
「は、はあ?」
「では、悠斗よ。祝勝会をゆっくりと楽しむのだぞ」
そう言ってデラーズ閣下は、俺から離れて行くのであった。
悠斗sideout
デラーズside
悠斗と別れてから会場を移動して、ガトーがいるテーブルに着く。
「デラーズ閣下。お疲れ様です」
「うむ。ガトー、貴殿の活躍は誠に大義であった」
ガトーがワシに気付いて敬礼する。ワシも返礼してガトーと向き合う。
「して、閣下は不動准将と何を話していられたのですか?」
「うむ。悠斗に好きなおなごがいるか、訪ねてみたのだ」
「それで、不動准将の返事は?」
やはり、ガトーも気になっていたようだ。
「残念ながら、いないそうだ」
ワシはそう言って、手に持っていたグラスのワインを飲む。年代物のワインだけあって旨かった。
「やはり、そうですか。帝国に演習に行った時に聞いてみましたが、あの時から変化なしですか」
額に手をあてて、ため息を吐くガトー。やれやれと言った表情をしている。
「まあ、ワシからも女心を勉強する様に言ってはみたから、あの鈍さも改善されれば良いがの」
「ええそうですね。ワインをお注ぎします」
「おお!すまんなガトー」
トクトクトク
空のグラスにワインが注がれる。再びワインを飲みつつガトーと、話を続けるのであった。
デラーズsideout
悠斗side
デラーズ閣下と別れた俺は、会場を散策していた。あちこちで兵士達が酒を酌み交わしている。
それらを横目で見つつ、移動すると前方のテーブルに、ジョニー・ライデン少佐とグレミー・トト中尉のイケメン二人組がいたので、近づいていった。二人とも俺に気付いて敬礼する。俺も返礼する。
「ライデン少佐。ハイヴ攻略
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