マクロスF
0722話
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旗艦だろうな。つまり……」
「あの中にはバジュラの情報があるって事!?」
思わずといった様子で叫んだシェリルに頷く。
……いや、コックピットの前と後ろに別れているんだから頷いても分からないと気が付き、口を開く。
「俺の予想が正しければ確実にな。……そして、その予想は正しいと判明した」
マクロスの外壁にSDFN-4グローバルの刻印があるのを、モニタが映し出す。
オズマから以前聞いた通りだ。となるとこれで確定、か。
「じゃあ、本当にこのマクロスにはバジュラの……」
「そうだ。で、こんな物を見つけた以上は当然中の様子を探る必要がある訳だが……シェリル、お前はここで」
「待ってると、思うの?」
「……だよな」
一応、と思って言ってみたんだが、どうやらやはり一緒に来る気らしい。
「まぁ、実際にバジュラの研究をしていたとは言っても10年近く放置されていた艦なんだ。危険は無いだろうし……じゃ、一緒に行くか?」
「ええ、行きましょ。もしかしたら、バジュラの秘密に……ギャラクシー船団がこのガリア4にいるという話にも関係してくるかも」
「さすがにそれは無いだろ」
機体を旋回させて機首をマクロスの方へと向けながら、シェリルの言葉に返す。
ギャラクシー船団がバジュラに襲撃されたのは3ヶ月近くも前の話だ。さすがにオゴダイ達がこの星に来る前からあったマクロスを見つけられないのはともかく、ギャラクシー船団の生き残りがガリア4に来ていれば察知出来ないという事は無い筈だ。
もっとも、だからこそこのガリア4にギャラクシー船団の生き残りが潜んでいるという希望を捨てきれないのかもしれないが。
「本当に自然に溶け込んでいるっていうか、朽ちてるっていうか……微妙なところね」
次第に近づいて来るマクロスを眺めながらシェリルが呟く。
この10年近くの間に埋没したのだろう。外壁には苔が無数に生えており、同時にガリア4に生えている植物の蔦が全体に絡みつくように伸びている。マクロスの周囲には延々とジャングルが広がっているのがあの惨状の原因だと思う。正直な話、このままだといずれ完全に自然に侵食されてマクロスが崩れ去るのも時間の問題だろう。
あの時、グレイスの口車に乗ってシェリルを連れてこなければ良かったんだろうけどな。俺1人なら、それこそ何があっても生き延びるのはそう難しく無いが……それこそマクロスの中を調べている時に崩落したりしたら、シェリルを庇うのは非常に難しい。
いや、ここまで来てしまった以上はもう何を言ってもしょうがない、か。
「よし、シェリル。マクロスの中に入るぞ。この有様だから、武器で破壊して中に突入するというのは避けたい」
「ええ、分かったわ。お願い、行ってちょうだい」
シェリルか
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