第二部『The OMEN 〜魔神降臨!大導師、マスターテリオン登場だゾ!〜』
第5話「人生とは理不尽の連続なのかもしれない」
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を取った訳では・・・」
「・・・ウェスト」
「・・・ッ!」
マスターテリオンの冷たい眼光が、ドクターウェストを見据える。ただそれだけで、ドクター・ウェストは凍りついて口を噤んだ。
「下がれ。報告と言い訳はもういい」
「・・・御意」
そういってドクターウェストはすごすごと玉座の間を後にした。
「サンダルフォン」
「・・・何だ?」
PSPの電源を切り、マスターテリオンは暗闇へと語りかける。そこには黒い装甲をまとった天使が立っていた。
「貴公はあの機体、どう見る?」
「己は、機械や魔術は全く分からんが・・・あれだけの破壊力。己の目には、まるで鬼械神のように映ったな」
サンダルフォンの言葉に、ふむ・・・とうなるマスターテリオン。言葉を継ぐようにアウグストゥスが続ける。
「大導師。恐らくはあのロボットが、覇道財閥が極秘裏に開発を進めていたロボットではないかと」
「その通り、アレが覇道が造りし鬼械神、デモンベインさ」
「何・・・!?」
「貴様どうやって!!!」
予期せぬ声の方へと視線を向けると広場の中央に長身の女性が立っていた。謎の侵入者にサンダルフォンとアウグストゥスは身構える。
「待て、二人とも。彼女は余の古い知人だ」
そういって、マスターテリオンは二人を制すと女性に目を向けた。
「久しいな・・・うむ、何と呼ぶべきか」
「ナイア。今はそう名乗ってるよ」
険悪な空気でありながらナイアはそういってマスターテリオンに妖艶な笑みを向けている。マスターテリオンもまた、薄い微笑で応えた。
「ナイア・・・か、なんとも捻りのない名前だな」
「あはは、すまないね。センスが無くってさ。ああ、そうそう大導師殿に耳寄りの情報を教えてあげようと思ってきたんだ」
あっけにとられているアウグストゥス達を他所に、マスターテリオンとナイアは談笑をしている。
「情報?」
「ああ、デモンベインのパイロットにしてアル・アジフのマスターについてさ」
「・・・ほう」
はい。とナイアはマスターテリオンに資料を渡す。資料を見ながら、ふむ・・・と声を漏らした。
「何でも屋か・・・、ミスカトニックの魔術師ではなく。・・・それと、名前も違う・・・『■■■』ではなく『野原』なのだな」
「この事はちょっと僕も驚いたけどね。どうだい?中々面白そうだろう?」
そう言い、ナイアはマスターテリオンにもたれかかった。そんなナイアを、マスターテリオンは亀裂の様な笑みを浮かべ見据えた。
「悪くない、悪くないではないか。・・・だが、実際の所はどうなのだ?」
「うーん、今までに比べれば魔術師としての実力は劣るやね。だけど大導師殿?そんなものは、運命と云うドラマの主役になる素質とは、全く関係の無い事だとは思わないかい?」
「くくくっ・・・今回は随分と向こ
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