大覇星祭序章
Trick71_その反応、本当に知らなかったのぉ?
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間としてどうなっているかすごく気になる♪
あ、玲ちゃんにも写真を送ってあげた方が良いね♪」
「玲ちゃん? 雪ちゃん、それ誰?」
「ん〜、今は内緒かな♪」
兄妹3人には新しい家族として受け入れられている御坂妹とも10032号とも呼ばれていた少女、西折美玲。
しかし禁忌とも言える複製技術により生まれた存在を、学園都市の外の人間である美鈴へ簡単に教えるわけにもいかない。
ただし信乃と美雪は上手くポーカーフェイスをしていたが、美琴だけはあさっての方向を見て冷や汗をかいていた。
「10秒前、9、8、7・・・・」
「なんで時計も見ずに分かるの、信乃にーちゃん」
「昔からよね、雪ちゃんともども時計いらず」
「なんとなくで分からない♪?」
「「わかるわけないでしょ」」
「3、2、1、0」
「「「ふぁ・・・!!」」」
あまりの美しさに3人は黙ってしまった。
太陽が一定の角度の時のみ、その光の反射角度によって現れる芸術品。
寮から見えたのは、常盤台中学の校舎に浮かぶ、光り輝く鳳凰の姿であった。
常盤台中学校の理事長が依頼したとある建築塗装職人こと、マリオ・サントリオ氏。
その氏が作り上げ、この数カ月を信乃が修理することで復活したのが、この鳳凰であった。
8月から9月にかけての夕陽が沈む数分だけ、学舎の園の外部にある常盤台寮の屋上方向からしか見ることができない。
「本当に金持ちの娯楽ですね」
口では文句を言いながらも、表情はいい仕事をした達成感で微笑していた。
そしてなにより自分が関わった仕事で、家族が心の底から喜んでいる事が嬉しかった。
感動している3人は手摺に身を乗り出しながら鳳凰を見ていた。
そんな3人から離れ、反対側の手摺に体重を預ける。
ポケットから携帯電話を取りだし、美雪が感動して忘れている美玲に送る写真を収めた。
「それ、私にもちょーだい☆」
「自分の携帯電話で撮ればいいじゃないですか」
突然掛けられた声に信乃は動揺も驚きもせず返す。だがその表情から先程までの笑顔は消えていた。
「もうちょっと驚いてもいいんじゃないのぉ。
君は焦燥力を持たないと人間らしくないゾ☆」
「余計なお世話です」
現れたのは常盤台中学における最大派閥を率いる少女、食蜂操祈であった。
開かれたままの屋上扉から、ゆっくりと信乃へと近づきながら彼女は話す。
それほど大きな声で無かったため、意識が鳳凰へ向いている3人は気付かなった。
「それで、食蜂さんは寮が違うはずですが何用ですか?」
「派閥の子が、鳳凰の事に気付いて知らせてきたのぉ」
「・・・それだけですか?」
「本当なんだけど
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