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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
序章 出会い
Story1 謎の少女と宝石
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―マグノリア駅―

もくもくと黒い煙を出しながら列車が止まり、扉が開いた瞬間、転がるように列車から飛び降り、駅の床に突っ伏したのは、桜色のツンツン頭をした1人の少年。首には鱗柄の白銀のマフラーを巻いている。

「ぅ・・ぅ、ぅぷ・・・」

少年の顔色は悪く、両手で口を押さえている。今にも吐いてしまいそうだ。

「ナツー、大丈夫ー?」
「顔、真っ青だよ。トイレに行った方が良いんじゃ・・・?」

続いて列車から降りて来たのは、背中に生えた白い羽で空を飛ぶ喋る青い猫と、茶髪に頭に赤い鉢巻を巻いた少年。

「・・う・・・ぉおぉ、ぉう・・・」

桜色のツンツン頭をした少年、『ナツ』の顔色は更に酷くなるばかり。こんな状態だと、トイレに行く事も出来ない。

「気にする必要なんかねェぞハッピー、コテツ。すぐ乗り物酔いするバカなんかほっとけよ。」
「グレイ、服。」
「あぁ!しまったぁ!」
「ていうかコテツ、列車にリュック忘れてたわよ。はい。」
「あ、またやっちゃった。ありがとう、ルーシィ。」

続いて列車から降りて来たのは、紺色の髪の毛になぜか上半身裸の少年、『グレイ』と、赤い鉢巻を巻いた少年、『コテツ』のリュックを抱えて持って来た、金髪に茶色い瞳の少女、『ルーシィ』。

「ナーツー、もう着いたからいい加減立ち直ってよー。」

未だに床に突っ伏したままのナツの肩を揺らす、二足歩行の猫、『ハッピー』。
この性格も見た目も全然違う4人と1匹には、1つだけ共通点がある。それは、ナツの右肩に赤、ルーシィの右手の甲にピンク、ハッピーの背中に緑、グレイの右胸に紺色、コテツの左手の甲に黄色で同じ紋章が刻まれている。
この紋章は、この街―――マグノリア―――にある超ブッ飛んだお騒がせギルド、『妖精の尻尾(フェアリーテイル)』のギルドマークである。
そう。彼等は並の人間には無い、体内に魔力を持つ、立派な魔道士なのである。

「ハァ、ハァ・・も、もう、列車には乗らん!・・・ぅぷ。」
「毎度毎度同じ事言うなら乗るなよ。」
「聞き飽きたわね、その台詞(セリフ)。」

ナツの言葉にグレイとルーシィが呆れ、その横でコテツが苦笑いを浮かべる。

「ナツ、歩ける?」
「お・・おぅ。さ、さっき、よりは・・・大分、マシになった。」

コテツが声を掛け、少し立ち直ったナツがコテツの肩を借りながらゆっくりと立ち上がる。

「んじゃ、仕事も無事終わった事だし、さっさとギルドに帰」
「きゃっ。」
「!?」

服を着て、ギルドに向かって歩き出そうとしたグレイの背中に何かがぶつかり、小さくて可愛らしい悲鳴が聞こえた。
グレイは驚いて後ろを振り返ると、自分の背中にぶつかったであろう人物がそこにいた。
その人物は、グレイの肩ぐら
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