アカデミー編
毒薬
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ら外へと全力疾走する。
「火影邸に行くか?!」
「なる、ごほっ、ちゅーし、しちゃっ、げほげほっ」
「ちっ…。しかたねぇ、暗部の奴に呼びかけるか」
そういいながら、サスケはアカデミーの扉を蹴破るがごとき勢いで突破すると、カトナの家に向かう。
「で、お前の監視っ、だれ、だ!」
「…ごほっ、変な人」
サスケに背負われながら、もう一度深く咳き込んだカトナは、どうこたえるべきかと迷いながら、自分の監視の存在を思い出す。
ナルトとカトナの監視であることを告げる、木の葉では最早禁忌の狐の面を装着した、銀色の髪の毛を持つ男。
監視である以上、過干渉はしてこないが、二人が買ってきたものに毒が仕込まれていたりしたら、勝手に交換していてくれたりする。…交換した方には毒は仕込まれていないし、栄養が足りないと、違うものを買い足してくることもある。
この前なんか、野菜を食いたがらないナルトの為に、こっそりと、「美味しい野菜の食し方」というレシピを置いてくれたこともあるから、理由はよくわからないが、カトナ達には好意的な方だとは思う。
だけど、大丈夫だろうか。
少しだけふわふわとした頭で考える。
理由がわからないのに、信頼なんかしたら、駄目じゃないのだろうか。でもそれをいったら、理由があるからって信頼することも、どうなのだろうか。
…どうでもいいや、なんだか、凄く眠い。
カトナはだらりと体から力を抜き、サスケの背中に顔を預けた。
いきなり重くなった体に、これは本気でやばいかもしれないと焦りながら、カトナの家(ナルトと二人で住むようにと与えられた家で、結構小さい二階建て)に入る。
不用心にも鍵はかけられておらず、扉は開けっ放しだったが、かたりと、一瞬、扉の傍にあったバケツが震えたが、サスケのチャクラを感知したらしく、すぐに震えるのが止まる
「…家にトラップなんかしかけるなよな」
鍵なら針金で開けられるから、防犯と言う目的に限るならば、トラップの方が役に立つ…。だからといって、玄関に仕掛けるなよと思いながら、靴を脱ぎ散らかし、ベットにカトナを寝かせた時、
「ご苦労。ここから先は、俺がやるよ」
「…カトナの監視か」
突然現れた気配に、サスケは緩慢な動作で振り返った。
先程まで、いることにすら気が付かなかった。一体どこからつけていたんだと思いながら、サスケはその人物を睨みつけつつ、カトナの手を握りしめた。
暗部はそんなサスケの様子に、呆れたような息を吐いた後、カトナの手を握るサスケの腕を、なるべく優しい力でつかむ。
「治療の邪魔だから、手を離してくれるとうれしいね」
「…お前が信用できる人物だって分かるまで、こいつの手は離さねぇよ」
「…俺はその子を傷つけないよ、あの」
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