マクロスF
0721話
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レイスの薬を飲んだら、すぐに良くなったわ」
「……へぇ」
やっぱりグレイスの薬か。そう思いつつグレイスへと視線を向けると、本人は小首を傾げて俺の方へと視線を向けている。何を考えているのか分からない様子で。
女狐ってのは多分グレイスの事を言うんだろうな。あるいは俺の念動力が何らかのミスでグレイスを怪しい人物と考えている可能性は……いや、無いか。
「とにかく、折角のライブなんだから体調には気を付けろよ。俺は後でちょっと出掛けるから……」
「ちょっと、あたしのライブを見ないつもり? 折角あんたがライブを開けるようにしてくれたんだから、少しくらいはライブを見なさいよね。大体、何だかんだ言ってアクセルがあたしのライブを最初から最後まで見た事は無いでしょ?」
「……それはまぁ、確かに」
最初のライブではアクロバット飛行をやってた上に途中でバジュラが襲撃してきたし、さよならライブの時はそもそもギャラクシー艦隊から脱出してきたカイトスとダルフィムの救援に向かっていたからな。
だが、だからと言ってバジュラについての情報収集や、何よりも最大の目的でもあるゲートの設置をやらない訳にはいかないのだ。
ホワイトスターでは絶対にレモン達が俺を心配しているだろうし。……後、怒ってもいそうだよな。それに、スレイが俺に酒を飲ませた事で落ち込んでいるってのもある。その辺のフォローもしないと。
そんな風にレモン達の事を考えていると、何故か俺の視線の先にいたシェリルの機嫌が見て分かる程に悪くなる。
だが、やがて何かを思いついたかのように笑みを浮かべると、グレイスの近くに移動してその耳元で口を開く。
……俺を見て笑みを、それも悪戯っぽい笑みを浮かべているのを見ると、とても安心出来るような内容じゃなさそうなんだが。
「どう? グレイス」
「そうですね。シェリルの気分転換も必要でしょうし……それに、彼はS.M.Sでも最精鋭のスカル小隊だという話ですし、構わないわ。ただし、薬をきちんと持っていって、気分が悪くなったらすぐに飲む事。それが約束出来るなら許可しましょう」
「えー、あの薬不味いから嫌いなのよね」
「良薬は口に苦しって言うじゃないですか。いざという時の為に薬を持っていかないのなら許可は出せませんよ」
何を話しているのか分からないが、俺にとっては不安な要素しかないから許可をしないで欲しい。そんな思いでいたのだが、シェリルは小さく頷く。
「分かったわよ。薬をきちんと持っていけばいいんでしょ?」
「それと、ライブの時間までにはきちんと戻って来る事」
「当然でしょ」
グレイスの言葉に、当然とばかりに胸を張るシェリル。年齢不相応に巨大な膨らみが強調される。
「で、そろそろ何の話か俺に聞かせてくれてもいいんじゃない
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