04 追放―たびのはじまり―
[5/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
だと言う。
それでは牧場の人間は死んだっていいの?と聞くと村人はどうせ牧場の人間なんてあそこで朽ち果てる運命じゃないのと叫ぶ。
よけいな事をしなければ死ぬのはそいつだけですんだと村長は言う。
また、なにかがこみ上げてくる。
するとジー二アスが苦しそうに呟く。
「……人間なんて、汚い」
なぜかその言葉は、重く聞こえた。
言葉を重いと思ったのは初めてだ。
こみ上げてくるものと共鳴してるかのように重く響く。
その後、ロイドとジー二アスは村を追放され、村人達の罵声をあびた。
複雑な気持ちがする。感情がぐちゃぐちゃに混ざり合ったみたいな感じだ。
村人が去った後、コレットのおばあさんが償いの気持ちがあるのなら、神子を助けてくれと言った。
世界再生すれば村の人の気持ちも変わるだろうと……
ロイドはなくなった人達のためにも必ずコレットを守り抜くと誓ったようだ。
ジー二アスは自分のせいでこうなってしまったのだからボクもついてくと言った。
そしてマーブルの形見であるエクスフィアはジー二アスが装備する事になり、二人はこちらに歩いてくる。
「ごめんな、風。こんな事に巻き込んじまって」
「ボクからもごめん」
「……」
「怒ってるか?」
無言の俺にロイドは苦しそうな顔をする。
俺は首を振る。そして……
「俺もついてく」
「え?」
「旅についてく」
「風!」
ジー二アスが嬉しそうな声をだす。
「お、お前まで来ることないんだぞ!?」
「心配だ」
「いいのかよ、本当に……」
召喚獣達の事を言っているのだろう。
大丈夫だ、多分。
「ああ」
「そっか、ありがとな!風!」
「……」
ロイドが笑顔になった。
それ見たら複雑な気持ちとこみ上げてたものが消えうせた。
なんだったのだろう?と思うが消えたのなら、もう気にしない。
ノイシュが村の入り口に来ていた。
コレットの義理の父親とおばあさんに見送られ、俺達は村からでた。
少し進むとノイシュがロイドの落とした荷物を加えてきて、父親の手紙が入っていた事に気付いたロイドが手紙を読んでる間に俺は召喚獣達と連絡を取ることにした。
「来い、ベイビーシヴァ」
呼ぶと目の前に水色に光の球が出てくる。
そしてそれは実体化してイヴになる。
イヴはいつでも実体化できるようにしてくれと頼まれて作った首飾りを渡している。
召喚獣が実体化しようと思っても単体では無理だ。
俺が実体化したいんだろうなと気付いた時にマナをあげてる。
気付けない時もあるが、その時は召喚獣のほうから頼んでくる。
イヴはよく実体化したがる。
あんたにいちいち言うのが
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ