第1部
第7話 我、横須賀基地へ到着セリ
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8月22日 日本帝国
横浜 明朝
横須賀。
日本帝国有数の軍事都市であり、米国海軍の駐留基地のある場所だ。
この世界の第二次大戦で敗戦した日本帝国は、米国に原爆を落とされること無く終戦を迎えた為、復興も早かった。
その為、比較的容易に対深海棲艦対策として要塞化が進められた。
「司令、横須賀基地より入電です。
此方、米国海軍横須賀基地駐留艦隊旗艦、ノースカロライナ。
此レヨリ、旗艦隊ノ護衛ノ為、エンタープライズ、ヨークタウント共ニ合流ス、旗艦隊前方、12時方向ニ注意サレタシ≠ニの事です」
「わかった、ノースカロライナに了解の旨を伝えろ。
それと、霧島とリンドヴルムに礼砲用意を伝えろ」
「了解」
リンドヴルムの士官が電文を読み上げ、俺は霧島とリンドヴルムに礼砲の準備をさせた。
それから数分とたたずに、朝靄の中から数隻の艦影が現れた。
「……エンタープライズ…」
「やっぱり、まだ気にしてる?」
「……私情は挟まないわ、安心して」
加賀が苦虫を噛み潰したように顔を少し歪めた。
エンタープライズ。
ビッグE、グレイゴーストなどの異名を持つ、米国海軍の航空母艦だ。
あのミッドウェー海戦などの緒戦において、加賀を始め、幾多の日本海軍艦艇を沈没に追い込み、終戦まで生き残った武勲艦でもある。
全長247m、全幅35m、満載時の排水量は25.500t。
日本の正規空母にも引けを取らない、歴戦の猛者だ。
駐留艦隊の3隻が前方で180°転舵、速度を落として加賀を取り囲むように接舷した。
「は〜、たまげたな」
「接舷誤差50cmか」
「艦娘すげ〜……」
MSと一緒に乗艦していたユウヤ達第2MS小隊が感嘆の意を示す。
海上の波や潮の動きを上手く利用した見事な動きだ。
各艦から3人の美女が加賀の飛行甲板に飛び乗り、俺と加賀の前に並んだ。
「御初に御目に掛かる、横須賀基地駐留艦隊旗艦のノースカロライナ級1番艦、ノースカロライナだ。
この2人は私の補佐艦で…」
「ヨークタウンってんだ、よろしくなッ??」
「エンタープライズって言うの、よろしくね、ハンサムさん」
米国海軍の制服をピシッと着こなし、長い髪を三つ編みにした女性が名乗った。
彼女がノースカロライナ。
その隣に並んだ、双子の様にそっくりな2人がヨークタウンとエンタープライズだ。
野球帽にストライプ柄のユニフォーム、火の着いていないタバコを咥えた女性がヨークタウン、灰色に幽霊とも死神とも取れる何かがデザインされたドレスに、海軍の制服の上着を羽織った女性がエンタープライズの様だ。
「地球連邦宇宙軍第8軌道艦隊麾下、特殊即応艦隊エインヘリアルの艦隊司令、カズハ・ジングウジ准将だ。
わざわざ出迎えても
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