本戦
一回戦〜残り128人
五日目
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夕方、図書室へ向かう。昨日剣心が使っていた剣術、そのことを調べに行った。
その途中、別の本を見つけた。
『黄金の鹿号について』
一六世紀、英国のガレオン船。
当初はペリカンという名がついていたが、世界周航を行う際、出資者の家の紋章にちなんで、
黄金の鹿号と改名された。
スペインの貨物船を多く襲撃した逸話が残っている。
そして、問題の資料も見つけることが出来た。
『飛天御剣流』
戦国時代に端を発する古流剣術。『剣の速さ』『身のこなしの速さ』『相手の動きの先を読む速さ』の三つを最大限に生かし、最小の動きで複数の敵を仕留めることを極意とする実践本意の殺人剣。
奥義伝承者は代々開祖である比古清十郎の名を襲名する。
その圧倒的強さから、使い手は『丘の黒船』とたとえられた。
「御剣の剣、即ち、時代時代の苦難から弱気人々を守ること」
という流派の理の元、その力を利用されぬように派閥や組織に属さず、『自由の剣』であることが望まれる。
十三代目で途絶えており、現在は失われた剣術。
殺人剣……?剣心はあのような剣を使っているのに?
気にはなるが、今聞いたとしても教えてはくれないだろう。
剣心が自分から話してくれるのを待つことにした。
情報収集もほとんど終わり、校内ではやることがない。
なのでアリーナに入ろうとしたら、妨害障壁が張ってあった。
「どうやら、これを仕掛けたのは彼のようでござるな。」
どうしようかと悩んでいると慎二が現れた。
「やあ。アリーナでの強化に、精を出してるみたいだね。
悪いけど、このあたりに細工させてもらったよ。
岸波みたいにレベルの低いマスターにアリーナで出会うとさ、いじめになっちゃうんだよねぇ。これは僕なりの優しさなんだ。
どうしてもアリーナに入りたいなら、2個……学園に隠してある僕の魔法陣を探せばぁ?
ただし、アリーナに入ってきたら僕はお前を本気で潰す。やられる覚悟を持ってから来なよ?
じゃあね。魔法陣の場所?そんなもの自分で探しな!」
慎二が去った後、剣心が話しかけてくる。
「この仕掛けは扉を閉めたものではなく、扉に近づけぬようにするための物のようでござる。
彼の言う様に魔法陣を見つけて解除するでござる。」
魔法陣のありそうな場所………一か所はすぐに思い当った。
その場所へと向かうと、案の定魔法陣を発見した。そこは教室の慎二の机の上だ。
しかし、もう一か所の見当がつかない。そんなとき、剣心は
「学園内ならば、皆がいる。目撃者も少なからずいると思われるでござるよ。」
と助言をくれた
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