5日目
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……あい、わかった。ごくろうさん。では、報酬は後日にの」
なんだかんだあって、今、私たちはこの村の村長の前で、今回の依頼に関する報告を行っていた。
まあ、報告といっても、討伐した場合なら討伐した証拠となるものを提示し、捕獲した場合は口頭で報告すれば済む。
といっても、報告とはあくまでも依頼を完遂したというのを伝えるだけであるため、依頼を達成したときに得られる報酬は、色々な手続きが終わった後らしい。
「して、さきほどから気になっていたんじゃが、そちらの青年は?」
「えーと、お兄さんのことは、なんといいましょうか……協力者?」
そういって、カオリは首をかしげながらこちらを向いてくる。
「協力者とは?」
「えーと、ですね……今回の依頼先で“偶然”知り合った人で、名前はエミヤ・シロウさんです。私が討伐対象と接触した際に、先に戦闘を行っていたので、お兄さんと協力して対象を討伐しました」
「ほう、つまり、イャンクックを倒したのは主一人ではないということじゃな?」
「え、えーと……」
村長の追及に途端に、目をキョロキョロとさせるカオリ。
傍目で見ている分には、面白い光景なのだが、本人は相当困っている様子。
「どうなんじゃ?」
「……はい」
「うーむ、“一人”ではなく“二人”で討伐したとなると話は変わってくるのう。とりあえず、報酬の配当は五分五分に、あとは、応相談じゃな」
「え!?報酬へるんですか!!」
「当たり前じゃろう。報酬とは、いわば労働に対する対価。働いた者にはそれ相応のものをやらねばいかん決まりがあるんでのう。すまんが、エミヤ殿。貴殿には数日間ほどこの村に滞在してもらいたいんだが、大丈夫かの?」
「あ、ああ。私は大丈夫だが、いいのかね?正式に依頼を受理していない私が報酬を受け取ってしまっても?なんなら、私への報酬を放棄してもいいんだが」
確か、そこらへんのことは厳しいと、先日聞いていた。
「まあ、気にするではない。討伐には依頼を受理したカオリが関わっているのなら、なんとかなるからの。それよりも、こちらとしては報酬を払わない方が問題になってくるんじゃよ。じゃから頼む。貰ってやってくれんかの?別に貰った後は、その報酬をどうしたって一向に構わないからの」
「そこまでいうのなら、貰えるものはありがたく頂戴しよう。ただし、報酬を別の形で貰いたいのだが大丈夫か?」
「別の形とは?」
「どうせ、報酬とは金銭的なものであろう?それを放棄するから代わりに違うものを要求したいのだが、だめかね?」
「なるほどの。では、お主の要望をできる範囲でかなえればいいということでいいかの?」
「ああ、では要求だが……」
そして、私は以下の3つを要求した。
一つ、報酬がでるまでの数日間とは言わず、しばらくの間こ
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