第四話 虐待されているポケモンを救え
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他人となんか暮らせないもんな。どうせポケモンを適当に育てて売りさばいてこの家でも建てたんだろうよ。」
図星だったのか男は言い返せなかった。
「メガニウム、ハードプラントだ!」
最後の手持ちであるメガニウムにそう指示するが弱っているメガニウムは技を打ち出す力もない。
「グレイシア、吹雪!」
グレイシアは吹雪を放ち、男の下半身を凍らせた。
「ぐっ…動かねぇ…。」
「さっきミルちゃんにやったお返しだ。」
いくら犯罪者とはいえどあまり人を傷つけることを好まないツヴァイが凍傷確実であろうことに出た。
ポケモンの虐待だけではなくポケモンを使って人まで傷つけた人間に容赦することなどできないようだ。
横ではサーナイトがメガニウムに元気の塊を渡していた。
「メガニウム…ミルちゃん、プロテクターボールで捕まえるんだ。」
成果をミルに譲ることにした。
自分は後から駆け付けた上、ミルも傷つけてしまった。
ここで成果をとるなんて自分のプライドが許せなかった。
「えっ、あ…でも今回はツヴァイさんがいないと勝てませんでしたよ?」
「いいんだよ、別に。僕はこいつが逮捕できるだけで十分なんだ。」
「わかりました。プロテクターボール!」
メガニウムにプロテクターボールを投げて捕まえた。
メガニウムは大人しくボールに入って行った。
どうやら人間不信やボール恐怖症などではないようだ。
「よし。サーナイト、このままテレポートだ。」
氷漬けにした男と一緒にテレポートし、証拠写真と共に警察に突き出したのだった。
なんとなく、今日はあんまり面目が立たなかったな…とツヴァイは思っていた。
ツヴァイが一人で行動するのも、どうも妹気質で思いやりがないわけではないが融通が利かないところがある。
「あの、ツヴァイさん。」
暗い顔をしているツヴァイにミルが駆けつけた。
「ミルちゃん…。」
「私、ツヴァイさんが憧れです。」
「えっ…。」
「私を助けてくれたツヴァイさんは…正義のヒーロー、いやヒロインでした。とってもかっこよかったです。」
「…僕が…そんな…。」
「お互いにこれからもがんばりましょう。」
「うん。」
二人は手を握ってそれを誓い合った。
「今日言ってた団体…必ず潰しましょう。」
「そうだね。」
本部の窓からの夕陽が二人を包み込んでいた。
その反射を利用して気づかれないようその二人を眺める人間が一名…。
「フン…。」
フィーアの姿だった。
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