第七章
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悔するわよ」
言われてすぐに反応を見せる三人であった。
「しかしまあとにかく」
「これが不死身ねえ」
「何ていうか」
「嫉妬してるか?」
また涼平が三人をからかってきた。
「ひょっとして」
「冗談ポイよ」
「そんな筈ないじゃない」
それは即座に否定する彼女達だった。
「私達は他の人に嫉妬なんかしないわよ」
「人は人、自分は自分」
「だからよ」
「まあそれはいいことだけれどな」
涼平もそれはいいとした。少なくとも三人はそうした感情には縁がないようである。
「それにしても変われば変わるわね」
「あの地味な不死身がね」
「ちょっとコンタクトにしてネックレスしただけで」
「人間ってのはちょっとしただけで変わるもんなんだよ」
涼平はにこにことしながら述べた。
「もうそれだけでな」
「そういうものみたいね」
「確かにね」
三人も彼のその言葉に頷いた。
「じゃあ私達もちょっと何かやったら」
「もっと美人になるかも」
「今以上に」
「そのポジティブシンキングは凄いな」
涼平は三人のこうしたところも認めはした。
「一応そう言っておくな。それでな」
ここまで話してまた冬美に顔を向けるのだった。
「あらためてさ」
「何なの?」
「俺と付き合ってくれないかな」
こう彼女に言うのだった。
「そのままの冬美ちゃんでね」
「ええ」
涼平の言葉にこくりと頷く冬美だった。
「御願い。私からも」
「これから宜しくな」
笑顔で言い合う二人だった。こうしてハッピーエンドに終わった。そしてそれを横で見ていた三人の言葉は。
「まあありきたりな展開だけれど」
「話は幸せに終わったし」
「それでいいかしら」
口ではこう言ってもにこやかな笑みだった。その笑顔で二人を見ていた。
地味でもいい 完
2009・10・18
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