マクロスF
0720話
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
敢えて挑発するように告げながら、視線をオゴダイ少佐の方へと向ける。
すると案の定、俺が行動に出たのを見て向こうでも行動を開始していた。
10人程の部隊が、生身のままではあるが銃を手にシェリル達が軟禁されているホテルの方へと向かっている。人質にされないようにとの判断からだろう。
正直、ありがたい。ガリア4に到着した時のように、有無を言わせずに人質に取られたりしたらこっちも手が出せないしな。
そういう意味では、シェリル達が1つの建物に集まっているというのは不幸中の幸いだったのだろう。
「ふざけるな! たかがマイクローン1人で俺達を殲滅するだと!? やれるもんならやってみやがれ! 野郎共、この身の程知らずをぶち殺せぇっ!」
テムジンの叫びと共に、クァドラン・レアが3機、こっちへと襲い掛かって来る。何かあった時の為の即応部隊なのだろう。
他にも当然クァドラン・レアはあるのだろうが、それは少し離れた場所に集まっており、今続々とテムジンの部下が……
「させるかよっ!」
まだ起動前のクァドラン・レアへと向かい、ガンポッドのトリガーを引き続ける。
コイルガンの原理で連続して放たれる弾丸は、まだ誰も乗っていないクァドラン・レア、あるいは乗り込んでも起動していないクァドラン・レアを次々に貫く。
当然、そっちに攻撃を集中している以上は俺に襲い掛かってきている3機のクァドラン・レアは自由にこっちへと向かって攻撃してきてはいるのだが、その攻撃は全てが俺に命中する事無く空中を貫いていた。
いや、それだけならまだマシだったろう。中には味方のゼントラーディの肉体を砕いている攻撃すらもあったのだから。
そんな攻防が続き、やがて俺の視線の先にあるクァドラン・レアは全機が破壊されて動けなくなる。
勿論この場に全てのクァドラン・レアがある訳では無いだろう。だが、それでもこの一連の戦闘が片付くまでに手が出せないのなら、それは存在しないも同じ事だ。
「手前ええぇぇぇっ!」
クァドラン・レア全機が破壊されたのを見たテムジンが、生身のままで襲い掛かって来る。それに続けとばかりにテムジンの部下達も襲い掛かって来るが、残念な事にお前等の敵は俺だけじゃない。
「いいのか、俺だけに集中していて」
周囲にいるゼントラーディからの攻撃を、ガウォークへと変形して機体のスラスターを使って回避しながら――トルネードパック無しだとやはり反応が鈍い――挑発するように告げる。
「何?」
俺の言葉に不穏なものを感じたのだろう。慌ててオゴダイの方へと視線を向けるが……
「っ!?」
視線の先にあるのが横一列に隊列を組んで銃を構えているオゴダイ率いるゼントラーディだと知り、咄嗟に近くにある建物の裏へと回る
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ