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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第九五幕 「必然たりえぬ偶然は」
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るからって、何で束はそこまで佐藤さんを目の敵にしているんだろうか。そう疑問に思わずにはいられない一夏他数名だった。
= = =
IS学園の臨海学校が行われる場所は毎年決まっている。それは周辺の気候や旅館とは実は関係なく、その地域に自衛隊の訓練エリアと常駐IS部隊がいるからである。アラスカ条約によると、ISが直接的に関連する事件・事故はISに関連するすべての組織に解決義務があるとされる。
つまり、万が一IS学園側でISでしか解決不能な問題が発生した場合に学園は自衛隊のIS部隊に助けを求めることが出来る。特に学園は今年、事実上二度の襲撃を受けているためかなり警戒心を強めており、その旨は『陸上自衛隊第一空挺団特務中隊』・・・通称あさがお部隊にも伝えられていた。既に自衛隊の偵察部隊が極秘裏に旅館周辺を見張っており、護送中のベルーナも更識と連携を取っての護衛だ。
あさがお部隊は、アラスカ条約締約後に日本が独自に設立した自衛隊の特務部隊であり、その存在目的は「ISの運用ノウハウの蓄積と有事の際の出動、及び事件事故の鎮圧」というものである。実際にはドイツをはじめとした複数の国家がISの管理組織として軍を選んだことに起因しており、当時北朝鮮と韓国の小競り合いが激化していたことも相まって高度な人材が集められた。
あさがお部隊は通常の空挺団とは指揮系統が異なり、その運用は自衛隊上層部よりIS委員会日本代表の影響力が強い。部隊は尉官のIS操縦者が、中隊長である
祇園寺
(
ぎおんじ
)
一尉も含めて4名。他は輸送班やISメンテ班、通信班などに分けられ、IS運用に特化した構成になっている。IS学園を卒業後に操縦者として生きようとしたら、この舞台に入るか民間テストパイロトの座を勝ち取るかの事実上2択である。
そも、二機のアンノウンが当然のように国内に出現しただけでも異常なのだがと、あさがお部隊隊長の祇園寺一等陸尉は思案した。既に操縦者4名はISスーツ着用の上でスクランブルに備えているが、今のところ出動が必要な状況ではない。予定通りならこのまま護衛対象は基地の敷地横を通り過ぎて臨海学校中の学園側と合流するだろう。
何もなければいいが、と祇園寺一尉は数日前の会話を思い出す。
「非常事態だとは聞いていたけど、まさかAからDまでの全
換装装備
(
パッケージ
)
使用許可が下りるなんて・・・・・・」
「全パッケージってことは・・・え、3級から1級までの武装も解禁でありますか!?」
「ああ、そういうことになる。とはいってもB型を使用することはないだろう」
部下の加藤三尉が驚愕をあらわにする。ほかの部下――清浦三尉と黒田二尉も驚きを隠せない表情だったが、それも無理はないと祇園寺一尉は思う。そもそも基本的に戦闘行為が許されない自
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