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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第56話 ゆりかご攻略戦
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「遂に動いたんやな………」
「はい、ミッドチルダ東部、山中の地中から浮かび上がってきたと報告が来ています」
「地中から………しかも山中となれば短い時間じゃ流石に見つけられへんかったか………」

グリフィスの報告を受け、悔しそうにそう呟いた。

「部隊の全員準備が整いました。ベーオウルブズも準備出来ています」

報告を聞きながらはやても支度を始める。

「皆、覚悟は出来ているみたいやな。………神崎君と加奈ちゃんは?」
「本部の武装隊の方へ出ていましたがあちらの部隊と共に向かうとの事です」
「了解や。………グリフィス君、バックアップ頼むで」
「任せてください。それよりも隊長達こそご無事で………」
「そやな。全部終わったらレジアスのおっちゃんも呼んで宴会や!!」
「えっ!?」
「ほな、行ってくるな」

そう言い残してはやては部屋を後にしたのだった………










「皆は?」

ヘリポートに行くと既に準備は終わっており、シグナムがヘリの前ではやてを待っていた。

「既に作戦通り各班に分かれています。突入組と迎撃部隊空担当の我々、そして地上担当のスターズ、ライトニングチームと加藤桐谷を除いたベーオウルブズのメンバーです」
「そうか………」

シグナムの説明を聞きながらはやては、数日前に行った作戦会議を思い出していた………










「少人数でゆりかごに突入する!?」

ユーノによって持たされた情報を元に、はやてが決めた作戦を説明した。
それに真っ先に声を上げたのがティアナだった。

「そや。中で動力源、そして鍵として扱われているであろうヴィヴィオちゃんを救い出す。その後、大悟君のジルディスの一撃でゆりかごを落とす」

既に六課のメンバーにはゆりかごの決戦において六課を中心として戦闘するとはやてから伝えられていた。実際に前線に出るメンバーもロングアーチのメンバーも全員それぞれ各自に準備をして来た。
だからこそティアナは納得出来なかった。少人数………その中に自分の名前が無いことを感じ取ったからだ。

「でも突入するのに何も少人数で行かなくても………」
「それじゃあ困るんや。………突入している間も相手のブラックサレナによる攻撃が予想される以上、誰かがその場で引き付け役をやならくちゃいかんのよ。今回の作戦の要の大悟君、大悟君はギリギリまで魔力を集束しなくちゃあかんから戦闘も出来ん。加奈ちゃんが守りに徹するけど、どう動くか分からへんから」
「そうですけど………」
「それに出現場所が定まっていない以上、相手がどこから現れる、もしくは移動するか分からへん。もし街中で戦闘にでもなれば民間人が大パニックや。その地上でも守護も入ってるんや」


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