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ウィンダウッドとシルバーナイトタウンの間に広がる砂漠。
照りつける太陽の日差しを遮る物は殆どなく、行き交う人々の体力を容赦なく奪っていく。
獰猛なモンスターの棲息する砂漠中央に大きなオアシスがあるものの街道は無く、人々の多くはモンスターの弱めな南側を行き交っている。
それでも屈強な戦士達の護衛を外すことはできないが。
そんな砂漠のオアシスを目指し進む四人組がいた。

「アーニャ、方向間違ってないよね?」

「ええ。大丈夫よ」

フードの奥から笑顔で返すと地図上の現在地を指し示す。
アーニャはダンジョンのマッピング技術も高度であったが地上におけるものも同様にかなり高度な技術をもっていた。
コンパスを使うにあたって偏差を正確に把握しておりその精度は上級者相手にも負けることはないであろう。
(コンパスが示す北と実際の真北には場所によっても違うが若干の差がある。日本国においては沖縄で西側に約5度、北海道では約9〜10度の差がある。これを偏差という)
そのアーニャが言うのだから疑う者はいない。

「お嬢ちゃんが言うのなら間違いはないだろうな。もうじきに着くだろう。わっはっはっ」

オーレン戦役後に新たにパーティーへ加入したガンドは巨大な戦斧を肩に担ぎながら笑い声をあげる。
エレナもそれに同意を示しアレンへ声をかけた。

「そうよ。焦っちゃダメよアレン君」

「別に疑っているわけじゃ・・・・」

恥ずかしいのか振り向くことなく呟くと皆を手振りで静止させる。

「きたね。先頭にスコーピオン、その後に大蟻二匹ほど。蟻二匹を最初引き付けるからスコーピオンをよろしく」

三人は頷くと各々の武器を構えアーニャは魔法の詠唱に入った。
アレンは光輝くグレートソードを構えると一気に駆け出しスコーピオンのハサミによる攻撃を潜り抜けると大蟻二匹へとグレートソードを叩きつける。
背中よりスコーピオンの尾が迫るもエレナの矢によって防がれ、アレンは焦ることなくそのまま大蟻へと攻撃を繰り出す。
アレンに集中している隙にガンドの斧が硬い殻に覆われたスコーピオンの体を意図も簡単に叩き割る。
その割れた殻の隙間へここぞとばかりにアーニャが魔法を炸裂させた。

「サンバースト!」

殻の外側は熱に強くとも生物である限り直接の熱のダメージから逃れることはできない。
更にエレナ、ガンドの攻撃が続きスコーピオンが苦悶の声をあげる。

「ちょっと貰うねー」

アーニャはマナスタッフでスコーピオンを叩き魔法力を吸収していく。
こうやって戦闘中に魔法力を吸収し回復することによって、不要な休憩を避け長旅がスムーズにいくようになっていた。
ガンドとエレナも止めを刺すことなくアーニャの回復が終わるまで攻撃を受け止め流している。
その様
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