マクロスF
0719話
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似をするなとは言わないけど、絶対に怪我をするような事はしないようにするのよ!」
「任せろ。この反乱については俺が何とかするから、お前はとにかく病気を治す事だけを考えておけ。……反乱が終わったら、ライブをやるんだろ?」
その言葉に、意表を突かれたかのように目を見開くシェリル。
自分の考えが見破られてるとは思わなかったのだろうが、歌に関してはこれ以上ない程真摯に取り組んでいるシェリルだ。1度舞台が駄目になったからと言っても、そう簡単に諦める訳が無いのはシェリル・ノームという人物の性格を少しでも知っていれば明らかだっただろう。
「気を、つけてね」
「ああ、任せろ。お前の邪魔をする奴は全部俺が倒してやるから、心配はいらない」
「……馬鹿」
「あのー、シェリル? アクセル君? そう言うシーンは私がいない場所でやって欲しいんですが……」
「ちょっ、グレイス!? べ、別にそんなんじゃ無いわよ、全く! その、もういいからアクセルも行きなさい! いい、このあたしに向かってここまで偉そうな口を利いたんだから、絶対に成功させなさいよ!」
「問題無いさ、俺には幸運のお守りがあるからな」
そう告げ、ポケットから出したように見せかけて空間倉庫からシェリルのイヤリングを取り出す。
……そう言えば、これ結局ずっと俺が預かったままになってるんだけど、いいのか?
そう思ってシェリルの方へと視線を向けると、何故かそこでは先程までの風邪よりも更に真っ赤に、それこそ熟した林檎の如く染めていた。
その様子に内心首を傾げたものの、とにかく今はこの反乱を止めるのが最優先だろうと判断し、この部屋の窓を開ける。
「ちょっ、ちょっと、アクセル? 窓なんか開けてどうするのよ?」
「こうするんだよ。……じゃ、ちょっと行ってくる」
シェリルにそう告げ、グレイスの様子を一瞥してから一気に窓から飛び下りるのだった。
15m程度の高さがあるが、この程度の高さは鍛えた人間ならなんとでもなる。そして俺も当然何とかなる。
フワリ、と音を殆ど発さずに着地すると、そのまま物陰に隠れながら反乱の鎮圧を開始するのだった。
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