第一部『I AM PROVIDENCE〜機神爆誕!魔を断つオバカ伝説の始まりだゾ〜』
第4話「困った時は魔を断つ剣を執れ!」
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−神之介とアルがデモンベインに乗り込んだ同時刻・・・。
−覇道邸 総帥執務室
アンティークモノのシャンデリアがぶら下がり、高級そうなじゅうたんが敷かれてある。いかにも大金持ちの部屋を体現したようなこの部屋で、黙々と書類に目を通している少女の姿があった。
第一話を読んだ読者ならピンとくるであろう。この少女の名は、覇道瑠璃(はどう るり)。世界経済のトップに君臨する覇道財閥の全てを引きついだ若き女王であり神之介に魔導書捜索の依頼をした人物である。
「ふぅ・・・!?」
一通り、書類を見終え、一息をつく瑠璃。そこへ電話の呼び出し音が鳴り響いた。執務室からの電話がなる事態は早々無い。あるとしたら、財閥内でどうしようもならないトラブルが起きたか、もしくはブラックロッジの破壊ロボが現れる・・・そんな事態だ。
「私です、何が起こったのですか?」
『お嬢様!破壊ロボです!ブラックロッジの破壊ロボが現れました!!!』
またか・・・。受話器から聞こえる声を聞きながら、瑠璃は唇をかみ締める。
(デモンベインさえ・・・デモンベインさえ動けば・・・)
唇をかみ締めながら思う。悔しいのだ。忌々しいテロリストに破壊ロボに対抗できない自分が。だが、報告は終わっていなかった。
『それと、もう一つ大変な事が!』
「まだ?他に何が?」
普段なら、破壊ロボが出たと言う報告だけなのだが、今回はそれだけではないらしい。
『―――――――!』
「ッ!!?分かりました、すぐに向かいます」
受話器の向こうから帰ってきた言葉、それを聴いて瑠璃の表情が凍った。そして、冷静にそう返すのであった。
−それから暫くして・・・。
覇道邸のその真下、そこには一部の者にしか知らされていない、地下に建設された秘密施設がある。そこに向かう覇道瑠璃。その貌、その格好は一変していた。
その貌は覇道財閥総帥としてではない。覇道瑠璃のもう一つの貌。ブラックロッジに武力を振るう為の司令としての貌だ。
「状況は?」
秘密施設、覇道財閥の粋を結集して築かれた、巨大な地下基地。ブラックロッジに対抗する為に作られた秘密基地に入るなり、瑠璃は声を上げた。基地内ではメイド服を着たオペレーターがそれぞれ、この緊急事態の対処に追われていた。
「お嬢様!」
「ソーニャ、ここでは司令と呼びなさい」
ソーニャと呼ばれた小柄なメイドに瑠璃は注意をする。すいませんと、あわてて謝罪するソーニャ。
「それで?格納庫で異常事態が発生したと聞きましたが」
「はい、虚数展開カタパルトが作動してます!」
ソーニャの言葉を聴いた瑠璃の表情が固まる。
「何故・・・?まさか侵入者?」
「いえ、それは不明です。ですが施設のコントロールは完全に奪取されています。こちらではモニタ
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