新たなる力へ
Trick69_サンキュ、自分を見失いかけていた
[3/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
れんばかりの大きさと至極の柔らかさを強調する事になってしまう。
さらに言えば信乃は美雪の膝枕の位置に居る。見上げていた巨峰が、抱きしめた事によって下の方に、信乃の方に寄ってきてしまった。
「んーー!!?」
寄ると言うより、窒息させんばかりにくっついてきた。
「わ!? ご、ごめん信乃」
「・・・ったく、こんな恥ずかしいもので窒息死なんて嫌だぞ」
「は、恥ずかしいものって・・・・確かに駄肉だけど・・」
「いや、そういうつもりで言ったわけじゃないんだけど」
「?」
豊かに育った胸は、美雪にとってコンプレックスだった。
4年前は信乃にいたずらでくっついたりして慌てる様を見て中々面白いと思っていたが、周囲との差を考えると嫌な気持ちになっていた。
さらに普通に街中を歩けば、下心たっぷりのナンパ男たちが寄ってたかってくるのも嫌だった。
いつしか美雪にとっては胸の大きさはマイナスでしかなくなり、胸の大きさを隠すコルセットを常着していた。
だが今は水着。隠しきれないコンプレックスの塊に、美雪はちょっとネガティブになっていた。
「一部の人間、特に琴ちゃんみたいな人間からしたら贅沢な悩みだよな」
「? ?」
「わからないなら、それでいいよ。で、なんでこんな状態?」
「こんな状態って、膝枕?」
「あと、そのメロ・・・水着とトランクス1枚なのは何故?」
「かくかく、しかじか」
「なるほど、経緯は分かった。でも、だからってこんな状態はないだろ」
「いいじゃん別に♪」
「・・・・ま、どうでもいいか」
「どうしたの? 元気がないみたいだけど♪」
「・・・ちょっと、壁にぶつかっているだけだよ。お前が気にする事じゃない」
「壁、か・・・愚痴くらいなら、私でも聞いてあげられるよ♪」
「・・・それじゃ、独り言なんだけど・・」
信乃が語り始めたのは、合宿での成果だった。
「元々、佐天さんも宗像も黒妻さんも人柄に似合わず勤勉だからさ、
この合宿で才能が開花してもおかしくは無いと思っていた。
佐天さんは合宿に入ってから・・・いや、違うか。
きっかけは常盤台中学襲撃事件の時、≪茨の道≫を走ったからだと思う。
訓練したら、ぐんぐん実力が上がって驚いたよ。
さすがはイッキさんの子孫って感じかな? 予想をはるかに超えていた。
美雪達もした≪走る≫、ダッシュの段階だったのに、いつの間にか
姿勢制御の≪空中≫も出来るようになっている。
そして≪道≫の、≪茨の道≫の訓練もメニューに加えてグングン上手くなっている。
≪荊の道≫特有の小回りの利く動きにキレが生まれている。
≪道≫に対する適正は
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ