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ストライク・ザ・ブラッド 〜神なる名を持つ吸血鬼〜
錬金術師の帰還篇
31.研修前夜の訪問者
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「なんであんな無茶なことしてんの!? もし眷獣が暴走したらどうしてたの!?」
彩斗は深々く頭を下げる。
たしかにあの場で彩斗の眷獣が暴走していたら絃神島は崩壊していてもおかしくなかった。
「そ、そういえば、夏音たちはどうしたんだ……?」
必死で話を逸らす。
いや、逸らしたつもりだったがそのときにある事実に気づいてしまった。心臓が大きく脈打ち、全身から汗が吹き出した。とてつもなくまずい状況だ。
「話を逸らさないでよ。二人なら試着中だと思うよ」
「試着か……そういうことか」
「どういうこと……ひゃ!?」
友妃の声とは思えない可愛らしい声をあげて前を隠す。
彼女の制服のシャツのボタンは、すべて外れたままだ。
彩斗たちの戦闘の気配を感じて、慌てて下着屋から飛び出てきたせいだろう。全開になっていたシャツの合わせ目から、眩しいほどに白い素肌、二つの膨らみと、清楚な下着の一部が見えている。
「彩斗君の変態」
「いや、これは俺のせいじゃないだろ!」
今頃になって彩斗の頬が熱くなっていく。
「せ、先輩……いつから気づいたんですか……!?」
「な、なんのことだろう……」
雪菜も友妃と同じ状態だったのだろう。
古城が機械のような棒読みで答えている。
「もしかして、さっきの“ありがとう”というのは……」
「ち、違う! べつにいいものを見せてもらったとか、そういう意味じゃねえ──!」
「大丈夫です。わかってますから。先輩がそういういやらしい
吸血鬼
(
ひと
)
だってことは」
「わかってねえ! 全然わかってねえだろ──!」
雪菜は頬を膨らませたまま、目を合わせようともしなかった。ただうろたえる古城の気配を背中に感じながら、小さく口の中で呟く。
「そんなことだから目を離すのが不安なんですよ……もう……」
翌朝──
いつもよりも早めに彩斗は登校していた。教室には彩斗の他に誰もいない。
ちなみに友妃は昨日の事件のせいで口を利いてくれなかった。正直言えば、今は少しでも情報が欲しいため彼女には協力してほしいところだった。
すると教室の前の扉から眠そうな顔をした少女が現れた。
「悪いな、こんな早くに学校に呼び出しちまって」
「別にいいわよ」
大きなあくびをしながら浅葱は答えた。
「それで用ってのはなんなの?」
浅葱は自分の席に座る。彼女と対面するように彩斗は前の席に座り話し出す。
「アデラート修道院って知ってるか?」
「あー……あの展望台公園の裏にある幽霊屋敷のこと?」
「それだ。そこで起きた事件のことを調べて欲しいんだ」
彩斗は昨日一晩かけて考えてみたの
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