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ストライク・ザ・ブラッド 〜神なる名を持つ吸血鬼〜
錬金術師の帰還篇
31.研修前夜の訪問者
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た。
「参ったな。見られちゃったんだ。まあいいか……すぐ死ぬし」
無関心な口調で青年が言う。
その刹那、漆黒の怪物が咆吼した。
「え?」
浅葱の身体がふわりと舞った。
なにが起きたかわからなかった。
そこから遅れて、大気が避ける音が聞こえてくる。
浅葱がゆっくりと地面に叩きつけられる。
「う……そ……」
仰向けに地面に転がって、浅葱が呆然と呟いた。
痛みすら感じられなかった。夕焼けの空に広がった自分の鮮血。
「逃げられちゃったか。なかなか上手くいかないもんだね……まあいいさ」
白いコートの青年は素っ気なく呟いた。
漆黒の怪物の姿はすでに消えている。
血まみれで倒れた浅葱にはなんの興味も示さずに
青年もその場を離れていく。
「ごめん、彩斗……なんか……ミスったみたい……」
残された最後の力を振り絞って、浅葱は自嘲するように笑う。手から離れたスマートフォンからわずかに彩斗の声が聞こえる。
『浅葱!? おい、返事しろよ!?』
必死で手を伸ばした浅葱の手が触れたのは、冷たく輝く赤い石の破片だけだった。
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