第三章
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たのである。彼しか見てはいなかった。
「それで二人だけで」
「二人だけでか」
「そうよ。いいかしら」
「僕は・・・・・・」
アッパは少し時間を置いた。それから答えるのだった。
「君さえいればいいから。他には誰も何もいらないから」
「私もよ。私もアッパが側にいてくれれば」
二人は同じだった。心は何処までも深くつながっていたのだ。もう二人を分けることなぞ誰にもできなくなっていたのだ。例え死でもだ。
「いいから。じゃあ」
「うん」
アッパは力強く頷いた。
「行こう、二人で」
「ええ」
次の日二人は誰の目の前からも姿を消した。それ以降姿を見た者はいないし行方も知れなかった。二人が何処に行ったのか誰も知らなかった。
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