第2話 願いの破壊はプレゼント!?
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ット辺りで異様な術力が流れている。これが原因でしょう」
「あなたに無理矢理走らされた甲斐があったわね」
私は恨みっぽく睨みつけた。
「ええ、見ていてつい応援したくなりましたよ」
杏舎は子供の運動会を思い出すようにニコニコしている。
「観戦してる暇があったら術力の流れとやらを早く見なさいよ」
「失礼な。僕は自分で言うのもなんですが、仕事熱心なんですよ?」
杏舎が態とらしく頬を膨らませた。
「ちゃんと術力の流れを調べてから観戦してました」
「分かった。殴っていい?」
「どうぞ。捉えられるならば」
杏舎はニッコリ微笑んだ。
「それで、もうこいつは神の石を持ってないのか?」
不良チームの中で一番体格がでかい子が、もうボスじゃないっぽい子を指さした。
「そうですね」
杏舎はあっさりと頷いた。
「……よしっ!じゃあ限壊邪制の次のボスは俺だ」
でかい子が自分を指さした。他の子は何も言わない。
「つーわけでお前ら、これから俺がビシバシしごいてやる!ついてこい!」
「お、おう!」
ボスだった子は走り出したボスっぽい子についていく。
「あ、俺達も!」
「待ってくれぇ!」
残りの2人も、それを追って走り出した。
「……ってさりげなく逃げようとしてんじぇねぇよ」
居木実が全員に回し蹴りを浴びせた。彼らは膝を折って地面に伏せる。
「ううううううううううう!」
「ぶああああああああ!」
そしてわさびか何かの餌食になる。
「……さて、彼らの運搬は僕の魔法生物に任せます。それより、あなた達に頼みたいことがあります」
不良達を術力の檻に閉じ込めた後、杏舎は私達の方を見て言った。
「煌星祭の前に降ると言われている術石を今から破壊しに行きましょう」
「はぁ!?」
私はつい変な声が出てしまった。
「待って煌星祭って何日前よ!そんな宇宙まで届く程の魔法なんて使えないわよ!ってそもそもなんでそんなの破壊しないといけないのよ!」
「限壊邪制のボスの方の持っていた術石、あの正体が分かりますか?」
杏舎が急に話を変え、てないの?
「もしかして、煌星祭の時に降った術石?」
私の疑問に似た答えに、杏舎はゆっくりと頷いた。
「ま、待ってよ。煌星祭は10日後よ。未来から降ってきたって言うの?」
「いいえ。過去から降ってきましたよちゃんと」
「過去って、前の煌星祭は数年前よ。術石はどうして術力を失っていなかったの?」
「いいえ。ちゃんと失っていたんじゃないですか?」
「え……」
私は言葉を失った。鍵をかけたドアを、鍵ごと粉砕されたような。
「失ってなお、あれだけの術力を持っていたんです」
「じゃ、じゃあ、誰かがもう1年早く見つけてたら……」
「……煌星祭の伝説
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