第3章
月光校庭のエクスカリバー
第72話 異常なる殺人鬼
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場所に触れた?
「別に手で触れた場所じゃなくても良いんだぜ♪例えば足で踏みつけた所とか♪まあ、仕掛けれる数に限りはあるんだけどな」
つまり、この辺の至る所に奴が仕掛けた罠があると言う事かよ。
「さてさて、俺はどこに仕掛けたでしょうか?」
「……どこに仕掛けてようが、タイミングはお前の自由なんだろう?…」
「まな♪」
これじゃあ、不用意に動けねえ…。
……クロト・シャルガみたいに姿を消せれば別なんだろうが…。
「キヒヒ、さて、まずはお前を…」
ドス!
「ッ!?」
突然、後ろから何かがベルの胸を貫いた。
「あれ?」
「………」
ベルの後ろにはユウがいて、手に持つ刀で背中から胸を貫いていた。
「………終わりだよ、ベル君……」
ユウは刀を抜きながら、静かにそう告げる。
ユウの言う通り、ユウの刀は完全にベルの胸…心臓の部分を貫いていた。
いかに生命力の高い血の悪魔の子供達(ブラット・チルドレン)とは言え、結局はそれだけだ。
つまり、普通の人同様致命傷を負えば死ぬ。
「……………キヒ……」
「え?」
「………キヒヒ…」
「な…にぃ…」
「キヒヒヒヒヒ♪」
心臓を刺し貫かれ致命傷を負ったはずのベルが何事も無かったかの様に高笑いしだす。
「惜しかったねユウちゃん♪」
そう言い、着ている神父服の胸の部分を手で引き裂く。
「な!?」
「そんな!?」
そこには多量の血が付いてはいるが全くの無傷の肌があるのだった。
確かに血の悪魔の子供達(ブラット・チルドレン)には高い治癒力がある。
だが、それにしたって傷が治るのが早すぎるぞ!
「ヒヒ、これの事も出血大サービスで教えてやるよ♪あ、本当に出血してるな」
終始ふざけながらもベルは述べる。
「俺達血の悪魔の子供達(ブラット・チルドレン)には血の力(ブラット・アビリティ)って言う普通の人間とは比べ物にならない身体能力が高い体質をもって持ってるよな」
「……それがどうした?…」
「もし、それとは別の異質な能力があるとしたらどうだ?」
「何?」
「俺にはそれが有るんだよ」
「何だと!?」
「俺な二、三年くらい前にちょっとヘマして崖から転落した事があったんだよ。血の悪魔の子供達(ブラット・チルドレン)と言えども即死するような高さからな。そして当然、地面に激突した。でも何故か俺は生きてたんだよ。気になった俺はそれを確認するためにわざわざ登ってもう一回落ちたわけよ。で、分かったんだけどよ、どうも俺は普通の奴よりも治癒力が異様に高かったんだよ。つまり、死にそうな傷を負っても死ぬ前に傷が治るってくらい治るスピードがはえぇって訳だ」
なんだよそれ…。
「それから俺が殺した同族の連中の中に脚力が異様に高い奴がいたり、中には本当に異質な能力を持った奴がいたんだよ。その事から
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