第3章
月光校庭のエクスカリバー
第72話 異常なる殺人鬼
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だから殺した♪キヒヒヒ♪」
「………狂ってる!……」
「ヒヒ♪良い表情してんなぁ♪」
俺達の知ってるベルと目の前にいるベルは別人だと思っていたが、むしろ同一人物だったと言う訳か。
「……ユウ…構えろ」
「……うん」
「……少しでも躊躇すれば死ぬぞ」
「……分かってる」
ユウはもう迷いは無さそうであった。
俺ははなっから迷いは無い。
「行くぞ!」
俺達は左右に別れて駆け出す。
「キヒ、来た来た♪」
奴が何か妙な力を持ってるのは確実。
それを使われる前に倒す!
俺は二丁拳銃で奴を撃ちながら接近する。
銃弾はナイフで弾かれるなり、避けられるなりされるが、別に問題は無い。
奴のモデル・ナイフの十字具(クロス)によるナイフ術や身軽さは俺達がよく知ってる。
だが、妙な事をさせない様に封じる事はできる。
「ハァッ!」
ユウが二刀流で斬り掛かるが、銃弾に対処しながらベルもナイフの二刀流で対処していた。
(だが、これで!)
奴に完全に隙が生じ、俺は右手の銃を十字架に戻し拳を放つ。
ユウの対処に手を割いている状態、背後からの攻撃、十字具(クロス)よりも突発力のある十字義肢(クロス・リム)による一撃、俺は勝利を確信していた。
「キヒ♪」
シュバババッ!
『ッ!?』
そんな俺の十字義肢(クロス・リム)の右腕が突然、何かによって意図も容易く引き裂かれた。
ドガ!
「きゃ!?」
ドス!ドス!
「ぐっ!?」
その光景に仰天していた俺達をベルはユウを蹴り飛ばし、手に持つナイフを投擲し、俺の生身の左足と左肩を貫く。
「キヒヒヒ♪」
「……ぐっ…」
……何だ今のは!…。
ほぼ不可視の何かが十字義肢(クロス・リム)の右腕を切り裂いたのは間違いなかった。
だが、ベルが何かをしたそぶりは無かった。
(一体!?)
「ヒヒ♪昔のよしみだ、サービスで教えてやるよ♪」
そう言い、ベルは何かを取り出した。
「これな〜んだ♪」
それは漆黒の色をした十字架だった。
「………漆黒の十字架……まさか!…黒十字具(ブラック・クロス)……」
「せぇか〜い♪パチパチパチパチ♪」
黒十字具(ブラック・クロス)、名に十字具(クロス)とついてはいるが、実質全くの別物である。
特筆すべきはその特殊な能力だ。
通常の十字具(クロス)は量産性と使い手を選ばない事を重点した物なら、黒十字具(ブラック・クロス)はそれらを捨てる代わりに強力な力を所有者に与える様に作られた物だ。
……それをこいつが…。
「正解したご褒美にこいつの事を教えてやるよ♪こいつは黒十字具(ブラック・クロス)モデル・マジック、タイプ・スラッシュの斬花、能力は触れた場所から好きなタイミングで斬撃を発生させる。クロトを殺ったのもこいつさ♪」
……触れた場所だと?
いつあの
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