第3章
月光校庭のエクスカリバー
第72話 異常なる殺人鬼
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……もう止めてベル君…」
ユウナは涙を流しながら懇願する。
「ハハ、優しいなユウちゃんは♪でも残念♪」
パチン。
そう言うなり、ベルは指を鳴らす。
「え?」
ブシャァァァッ!
「え?」
ユウナは素っ頓狂な声を上げ、音がした方を見る。
「ッ!?」
それを見たユウナは驚愕の表情を浮かべる。
「なぁ!?」
そこではクロト・シャルガが原型を留めない程無惨に切り裂かれていた。
(ベルの奴、一体何をした!?)
とどめをさそうとしていた一撃はユウナが確実に防いだはず!
「ヒヒヒ♪驚いてる、驚いてる♪」
ベルは驚愕している俺達を見て愉快そう笑う。
「ユウ!!こっちに来い!!」
「ッ!」
俺の叫びを聞き、ユウは慌てながら俺の横まで跳んでくる。
不可解な事がある以上、奴の近くにいるのは危険だ!
「イヒ♪焦っちゃって♪」
「……ベル君…」
「ん?」
「……どうしてこんな事を?…」
「こんな事って?」
「……どうして……どうして!!あんなに優しかったベル君が平然と人を殺す様なッ!!」
「………」
ユウは未だに目の前のベルの事を信じられない様だった。
「何があったの!何がベル君をそんな風に…それにサラちゃんはどうしたの!」
「……キヒ…」
「え?」
「キヒヒヒヒ!イヒヒヒヒ!アハハハハ!!」
「……ベル…君?」
「……な…」
ベルが突然高笑いしだした。
「ユウちゃん♪面白い事を教えてやるよ♪」
「え?」
「俺はユウちゃん達と初めて会った頃から…いや、当の昔からこんな人殺し大好きな性格だったんだよ♪」
「……嘘…嘘!!」
「嘘じゃないんだな、これが♪あ、ちなみにサラとはあの後いろいろあって生き別れっちまったんだよ。ま、野垂れ死んでるって事は無いだろうが」
「………」
「あ、もう一つ面白い事を教えてやるよ♪」
「え?」
「何?」
「ユウちゃん達は俺とサラが親に捨てられた孤児だと思ってたみたいだけど、全然的外れだぜ♪」
「え?」
「なんだと?」
「俺はユウちゃん達みたいに親に虐待されてた訳じゃねえし、それどころか普通に愛して育ててくれてたんだぜ♪」
『ッ!?』
ベルの告げた事実に俺達は驚愕する。
「じゃあどうして…」
「路頭に迷っていたかって?キヒ、単純さ…俺が殺したんだからな♪」
『ッ!?』
「イヒヒ♪」
俺達はもう何が何だか分からず、言葉を失ってしまう。
「………何言ってるの…何を言ってるの?……」
「……ユウちゃん、俺がどう言う時に一番殺人衝動が湧くか知ってるかい?」
「え?」
「……それはな…心を許した相手を前にした時なんだよ♪」
「ッ!?」
「……まさか、ノモア神父を殺したのも…」
「ああ。ノモア神父は俺の事を愛をもって育ててくれた。だから俺は心を許した。
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