第3章
月光校庭のエクスカリバー
第72話 異常なる殺人鬼
[1/5]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
「へへ」
かつて共に過ごした男が俺達の目の前で愉快そうに笑う。
その手には先程までクロト・シャルガが所持していた聖剣が握られていた。
「………ガ……ベ…ベル……」
地面に倒れ付していたクロト・シャルガが起き上がろうとしていた。
「お、まだ生きてたかクロト」
「……そいつを…よこせ…ベル……」
どうやらクロト・シャルガはまだやる気の様であった。
「ほいほい」
ドスッ!
「ガァァァァッ!?!?」
『!?』
ベルの奴が返事をするなり、いきなり手に持つ聖剣をクロト・シャルガに突き刺した。
「……ベル!…テメェ!……何のマネだぁ!!……」
「よこせって言うから渡したんだが?」
ベルは何の詫びれも無く、疑問に首を傾げる。
「ざけんなぁぁぁぁぁッ!!!!」
激昂したクロト・シャルガは自身の出血などお構いなしに自身に突き刺されている聖剣を引き抜き、ベルに斬りかかる。
ズバッ!
「ギャァァァァァァッ!?!?!?」
だが斬られたのはクロト・シャルガの聖剣を持つ腕だった。
ベルの手には一本の白銀のナイフが握られていた。
そしてベルは醜悪な笑みを浮かべ…。
ズバッ!
「アァァァァァァッ!?!?!?」
クロト・シャルガのもう片方の腕を斬り飛ばす。
「ヒヒ♪」
ベルは心底楽しそうに、真紅の瞳を輝かせ、恍惚な表情をし、先程よりも醜悪な笑みを浮かべていた。
「ひ、ひぃ…」
ドサ。
「へ?」
クロト・シャルガが恐怖のあまり後ずさろうとすると突然後ろに倒れ込み、素っ頓狂な声を上げる。
そして倒れた原因は…。
「ア、ア、アア、アアァァァァァァァァッ!?!?!?!?」
原因を見た奴はこの世の物とは思えない絶叫を上げる。
倒れた原因は奴の両足がベルによって切り離されていたからだ。
「俺の腕がッ!?俺の足がッ!?俺の!?俺のォォォ!!」
「ヒヒ♪イヒヒ♪キヒヒヒ♪」
目の前でベルの行われる残虐な光景に俺は圧倒され動けなくなり、ユウナは目を逸らす。
ベルは器用にナイフを手で弄びながらクロト・シャルガに近付く。
「ヒッ!?来るな!?来るなァァァ!!」
……四肢を失った奴にベルから逃げる術は無かった。
ベルは奴の髪を掴み、軽々と持ち上げる。
「……や、止めろぉ……止めてくれぇ……」
クロト・シャルガは涙と恐怖で顔を汚しながら必死に命乞いをする。
「イヒ♪」
ベルは一笑いすると、クロト・シャルガを上空へ放り投げ、ナイフを構える。
「アアァァァァァァァァッ!!!!!」
クロト・シャルガは死への恐怖から絶叫を上げながらベルの下へと自由落下を始める。
「キヒヒ♪」
そして奴に向かってナイフを振るう。
ガキィン!
「ん?」
が、ナイフは横合いからの刀によって止められる。
行ったのはもちろんユウナであった。
「
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ