罪を重ねる少年
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そうか。
変な質問をして済まない」
「いえ、またボス戦で会いましょう」
冷たい目でアスナはコチラを見た。
今にでも鞘から剣を引き抜き俺の首を気と落とす準備は整っており殺気も痛い程伝わって来る。
だが、少女は動かない。
今、現在の状況なら後ろから俺に奇襲が可能で背中を切り刻む事も可能だろう。
それでも少女は動かない。
「キリト、お前はアスナの側に居なくていいのか?」
アスナを多分世界一心配しているであろう少年キリトに静かに話し掛ける。
「大丈夫だよ。
彼女はとても強いから」
「そうか?
俺から見たら今にでも泣きそうだが」
今の俺から見たらアスナは泣くのを我慢している女の子にしか見えない。
我慢して我慢して我慢が限界まで来て破裂しそうな顔だ。
「アスナは強い。
俺よりもお前よりも」
「知ってるよ。
アイツが俺達より強い事は」
あの女の子はとても強い。
俺達の何十倍も強く優しい女の子だ。
人を想い助け皆と笑い助け合う。
「俺も強くなりたいな」
「そうだな。
でも、多分、俺達は強くなれない」
「解ってる。
でも、今の俺達ならだろ?」
少年は笑う。
俺も何故か自然と笑ってしまう。
今の俺達では強くなれない。
でも、自分が変われば強くなれる。
俺も出来ればそう思いたい。
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