暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜狩人と黒の剣士〜
骸骨の刈り手
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ザ・スカルリーバーとの戦闘は一時間以上に及ぶ熾烈な戦いとなった。
時折ポリゴン破損音や光が所々見えたとき、俺は心を痛めた。
無限にも思える激闘の果てに、遂にボスモンスターがその巨体を四散させた。だが、その場に喜びを上げる者は居らず、皆倒れるように床に座り込む。立っているのは俺と、ヒースクリフだけだ。
「終わり………か。これはな」
俺にはまだ、殺らなくてはならない相手が居た。俺はミザールに近付く。
「ライト………」
「ミザール。済まん、約束は果たせそうには無い………」
それを言うと、俺は残った真・王牙刀【天威】を抜き放ち、垂直に構える。狙いは、ヒースクリフ。
「天城流・太刀剣技一ノ太刀…………」
そして、構えながら加速する。それに気付いたヒースクリフは慌てて盾で防ごうとする。しかし、ライトの太刀はその盾を透過するように消えた。
「【霞・古狼(かすみ ころう)】!!」
その一撃は、ヒースクリフの身体を切り裂くーーーー前に紫の障壁が防ぐ。
「やはりか………。俺の予想は外れていなかった」
俺は真・王牙刀を構え直しながら下がり、言う。
「<他人のやってるRPGを傍から眺めて居るほど詰まらない物はない>………でしたよね、茅場先生?」
途端、キリト達とライガ以外は凍り付いた様な静寂を余儀なくされた。
「………まさか、君がこの世界に足を踏み入れてるとは思わなかった、来人君。何故、分かったのかな?」
「答えてやる。1つ、アンタはゲームの情報に詳しすぎる。2つ、アンタはあの時、速すぎた。バレては行けないのが、逆に俺に駒を与えてくれた。3つにアンタは暫く居ないときがあった。俺はアンタとは昔にリスト登録したからな。不思議に思ったが、今考えればログアウトしてたと仮定が出来る」
俺が言い終わると、茅場は苦笑する。
「………やはり、彼女達とは別の才能があると言うのは時に身を滅ぼす事にあったらしい。まぁ、予想外もRPGの醍醐味の内………と言うことか」
そして、ヒースクリフはゆっくりとプレイヤー達を見回し、堂々と宣言した。
「確かに私は茅場晶彦だ。付け加えれば、最上層で君達を待つ筈だった最終ボスでもある」
「アンタは趣味が悪いな。最強が最悪になるなんて。悪趣味でしかない」
「そうかい?RPGでは定番だと思うがね」
途端、ヒースクリフが左手を振るーーーーーーー前に俺が声を上げる。
「システムコマンド!プレイヤー一群を転移!!場所はコリニア!!」
すると、その声に反応し、俺とヒースクリフ以外は消える。転移したのだ。
「………何のつもりかね?」
「俺の仲間達に俺が死ぬ姿を晒したくないだけだ。
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