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ウィザード外伝-仮面ライダーサマナー-〜指輪の召喚師〜
Shadow in the Under World
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闇、闇、闇…光を決して見ることの無い人生を送ってきた盲目の彼女の心の風景もまた、一片の光も無い…暗く、深く、冷たい、黒一色で塗り潰された暗闇の世界だった。
『この娘には…何も無いのか!?楽しかったことも、心に残るような思い出、も…?』
何も見えない闇に閉ざされたアンダーワールドの中のサマナーは心がヘシ折られそうになったと同時に鈴鳴が如何に誰からも理解されない様な孤独で惨めな人生を送ってきたかを悟ってしまった…だがその時。
「ロッキー…?あなた、ロッキーって言うの?」
『きゃんきゃん!わうー!!』
「私にも出来た…はじめての…友達…。」
確かに聞こえた…何も見えないため、これは察するに鈴鳴が初めてロッキーと出会った日の記憶だろうか?だがアンダーワールドの鈴鳴とロッキーの嬉しそうな声を聞いた途端、宙に紫色の亀裂が走り…文字通り、心を食い破る形でソレは現れた…。
『…ォオオオオオオ〜〜〜ン…オオオオオ〜〜〜ン…』
まるで嘆き悲しむかのような悲しい叫び声と共に現れたのは、ドクンドクンと心臓の様に鼓動する血管の様なもので全体を覆われた透明、且つ、巨大な薄い膜状の球体…。
その中は緑色の培養液で満たされ、更に液体の中ではツルンとしたのっぺらぼうな顔、悪魔を彷彿とさせるような禍々しい蝙蝠の羽と化した両腕、海老の尻尾を思わせる反り返った多脚が生えた下半身、全体的にクリオネにも似た容姿をした異形の怪物が胎児の如くプカプカと浮かんでいた…。
そして何より特徴的なのは外部からの接触から心を閉ざすかの様に絶えず丸くうずくまった姿勢を取り続け、決して顔を見上げようとしないところである…まるで球体の内部にしか自分の居場所が無いみたいに、この異形の姿はまさに『もう一人の鈴鳴』、または『鈴鳴そのもの』と言っても過言は無かった。
『オオオオオ〜ン…ォオオオオオオオ〜ン…!!』
雪之瀬鈴鳴のアンダーワールドから生まれた巨大な魔力の塊・メフィストフェレスは物悲しい声を上げながら、自身が閉じこもるための殻の役割を果たす球体に走る血管を複数伸ばし、その先端部分を四本の指が生えた手に変化させてアンダーワールド内の空間を手当たり次第破壊し、ドンドン紫の亀裂を広げていく。
『やめろ!!そんなことするなッ!!』
メフィストフェレスがアンダーワールドを破壊していく姿を見たサマナーにはそれがまるで鈴鳴が自分自身を傷つけてる様にしか見えず、気づけば無意識の内にヴェルサイザーを握り締めながら走り出していた。
『…ッ!!ォオオオオオオオーン!!』
『何…!?ぐぶっ!ゲボッ!ガッ!!』
侵入者の存在に気づいた次の瞬間、メフィストフェレスはまるでカメレオンの保護色の様に周囲の闇に溶け込んでその巨大な姿
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