15話 『死の宣告』
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こちらに向けてくれ」
「あ? 何云い出しやがンだ」
「 ……早くしろ 」
促されて二刀のダガーを向け、マゥスンがその刃身に片手を翳した刹那、両方のダガーに炎が纏う。
「うおッ! オマエがいつも使ってる魔法剣みてェなもンか?」
「少しは有利になるはず。────後は任せる」
ゴーレムは受けるダメージの肩代わりを、シルフは風の魔力、ビルはあらゆる黒魔法で土のカオス・リッチに追い討ちを掛けてゆく。
『何故ダ………アノ白キ娘、既ニ死ノ宣告ガ下サレテモ良イ筈────アノ紅キ衣、何ヲシテ……!』
当のリッチは追い詰められている事よりも、そちらの方に気を取られている。
「何ごちゃごちゃ抜かしてやがるッ、コレでも喰らいやがれ!!」
シーフのランクが鋭く投げ放った炎を纏った二刀のダガーが髑髏に突き刺さり、途端勢いよく炎が舞い上がってリッチを悶えさせる。
「ビル、もーいっちょカマしたれッ!」
「ハイっ!────<ファイラ>ぁ!!」
更なる業火に全身を巻かれた土のカオス・リッチはこの世ならぬ恐ろしげな断末魔を上げ、原形を留めずにボロボロと崩れ去ってゆく。
それを見届けるかのように、ゴーレムとシルフは何事もなかったかの如く姿を消し、ビルの手元にあった幾本もの枝と蔓が絡まって出来た[大地の杖]はすっかり枯れ果て、手元から崩れ落ちるようにして役目を終えた。
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