マクロスF
0717話
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ここにいたのか。ちょっと話があるから来てくれ」
背後からそう声が掛かる。
振り向くと、そこにいたのはオズマ。ただいつもと少し様子が違うのは、俺に声を掛けつつも畳の上で上半身を起こしているアルトに鋭い視線を向けている事だろう。
最近……より具体的には、鳥の人が公開されてからずっとこんな感じなんだよな。
いやまぁ、ランカのキスシーンがあるってのを考えればしょうがないんだが。
で、その結果アルト本人はオズマに会う度に強い視線で睨みつけられる事になっている訳だ。……ランカとアルトは怪しいって話だが、兄に認められる道程はまだまだ遠そうだな。
そんな風に感じつつも、疲れて動けないアルトを訓練場に残して俺とオズマは会議室へと移動する。
食堂やら何やらで話をしないところを見ると、それなりに真面目な用件か?
「……実は現在、ちょっと面倒な依頼が来ていてな」
「面倒な?」
「ああ。ガリア4っていう惑星を知っているか?」
「えっと……確か、以前話に出ていたな。バジュラに襲撃されてお前がランカを引き取る事になったとか何とか」
「ああ。で、現在そのガリア4には新統合軍のゼントラーディの部隊が駐屯している。第33海兵部隊……と言っても、アクセルには分からないか。第1次星間大戦の時、人類と和平を結んだ者と戦後に投降してきた者達の子孫が混在している部隊だ」
「正気か?」
自ら和平を望んだ者と戦後に投降……ようは、嫌々地球人類に従った者達の子孫を1つの部隊に混ぜ込む。これが数100年とか経っているのならまだしも、まだ50年程度しか経っていないのだ。どう考えても、その第33海兵部隊とやらが上手くいかないのは明白だろう。
「まぁ、俺にしても何だって当時の新統合軍がそんな部隊を作ったのかは分からん。だが、既にある以上は今更何を言っても無駄だし、現在の新統合軍がそんな部隊を解散させる気が無いのも事実だ。俺達が何と言おうとその辺は変わらない」
「無能ばっかりか?」
いや、マクロス・プラスでも無人機のゴーストを採用してシャロン・アップルに乗っ取られたり、あるいはマクロス7でもプロトデビルンの対策に真面目に取り組まずにマックスに無茶な命令をしていたという実績がある。それを考えれば、ある意味ではこのような事態になってもおかしくないのかもしれないが。
それとも、表面上では知る事が出来無いような何らかの複雑な事情でもあるのか。
まぁ、それはともかくとしてだ。
「で、そのガリア4にいる第33海兵部隊がどうしたって?」
「シェリル・ノームの慰問を要求している」
「……は?」
正直、俺にはオズマが何を言っているのか分からなかった。色々と複雑な部隊であるというのは理解しているが、何故それがシェリルの慰問に繋がるのか。
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