No10 幹部
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「……おや?」
俺が頂上にたどり着いたと同時、男は振り返ってそう言った。
……いかにも幹部のような、白衣を纏った男、取り巻きも三人ほどいる。
「てめえ、何しにきやがった!」
「!!」
血気盛んそうな取り巻きが一人、俺に襲いかかってきたが
幹部の男が「まちなさい」と言い、取り巻きは冷静になった。
「いくら、目の前にいる者があの憎たらしい子供とはいえ、子供は子供、暴力は御法度です」
「……はっ、申し訳ありません、アポロ様」
アポロと言われた幹部の方を向き、取り巻きは頭を深く下げた。
そんな取り巻きを無視し、アポロは俺の方に向かってきた。
「……失礼、私はアポロ、ロケット団の最高幹部です」
「あんたが、幹部か……」
この男が幹部であることなど、服装と言動で誰でも分かるだろう。おまけにタケシを敗るほどの強者、最高幹部の名は伊達じゃなさそうだ。
「サカキが脱団して、ロケット団には解散宣言が出たはずだ、なぜロケット団がここにいる!」
「……解散宣言なら、存じ上げておりますよ」
「なら、なぜまだロケット団を続けている?」
「答えは簡単ですよ」
するとアポロは両手を天にかざした。
「我々の目的は世界の制服、そのために我々は、再びロケット団を復活させたのです」
「最高幹部の私を筆頭にね」
アポロは両手を下ろした。世界制服など馬鹿げてる、どこの爪団だよ。
「……このシオンタワーを我々の秘密基地としようと目論見たのですが……邪魔が入りましてね」
「(タケシのことか……)」
「あの男のせいで、我々の世界制服への道はまた一歩、後戻りしてしまいましたよ」
「ま、私の手持ちにはかなわなかったのですがね」
タケシは、かなりロケット団に痛手を負わせてくれたみたいだ。
「あなたも、私たちの邪魔をしようというのなら、容赦はしませんよ?」
もとより邪魔する気満々だがなこっちは。
「……最高幹部とか言ったな? アンタ」
「……口の聞き方がなってませんね、小卒かな?」
ちっ、痛いところ突きやがって。
「……アンタを倒せば、ロケット団は解散せざるを得なくなるわけだな?」
「さあ……どうでしょう」
「なら話が早いぜ……!!」
俺はボールを取り出した。どいつで戦うかは既に決めてある。
「いけ、フシギバナ!」
俺が出したのはフシギバナ、「バナバナ〜〜」と鳴きながら、ドスンと音を立て着地した。
久しぶりの戦闘でフシギバナも嬉しそうだ。
「フフフ……ハハハ……!」
「おい、何を笑って……」
「……!」ゾッ
………? 何で急に寒気が……?
「フフ、まさかくさタイプで来てくれるとは……愚かな……」
アポロは、ボー
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