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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第五十七話
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を見ながらイアハートは静かにそう言葉を出していく。
そういえば…彼女、イアハートも今のカノンノと似たように、『誰かの代わりに自分が出来るなら』、と何度か危ないことになっていた。それこそ…下手をすれば死んでいたかもしれない程に。
「私は『彼』が居たから、『彼』が支えてくれてたから今此処にいられるんだ。だから…もし彼女が本当に危なくなったら、君がちゃんと支えてあげてね。きっと…彼女にとって『あなた』が支えなんだから」
視線を研究室から僕に移し、真っ直ぐと僕を見てそう告げるイアハート。僕はそれにゆっくりと頷いて口を開く。
そんなの…当たり前である。
「うん。そんなの、当たり前だよイアハート。それに…『本当に危なくなった時』だけじゃないよ。僕はいつだって、全力で彼女を…ううん…カノンノとメリア…彼女達を支えるつもりだよ」
「…うん、よろしい。予想よりちょっと上目のカッコいい返事だったよ。…まぁ、私の『彼』の方がカッコいいけどね」
「ははは…それはちょっと残念」
イアハートを真っ直ぐと見返したままそう言葉を出すと、イアハートはにっこりと笑ってそう言った後少し胸を張って自慢するようにそう言葉を続け、僕はそれに小さく苦笑して言った後、改めて研究室へと入った。
───────────────────
「──遅かったわね。こっちは準備、終わったわよ」
「うん、ごめん。…これが…ドクメント転写機」
「そそ。その名も『トランスクリプタ』よ♪」
──研究室に入ると、そこには大きめな、人二人が乗れそうな機械…ドクメント転写機『トランスクリプタ』があった。
見るとリタの言うとおり、既にメリアとカノンノがトランスクリプタに立っていた。
「んじゃ早速…始めるわよ」
「はいっ!」
「…ん…っ!」
「それじゃあ…展開っ!」
ハロルドの言葉にカノンノとメリアは頷き、リタはそれを確認すると二人に両手を突き出しドクメントを展開させた。
するとカノンノの方からは以前見たのと同じドクメントが、そしてメリアからは…一度見たメルディや、今展開されているカノンノとは全く違う…輝くような金色のドクメントが現れた。
「これが…ディセンダーの…メリアのドクメント…」
「そんじゃ続けて…転写、開始っ!」
展開されたメリアのドクメントに見取れていると、ハロルドが続けてトランスクリプタを起動させる。
トランスクリプタが起動し始めると、カノンノとメリアの一番上のドクメントがまるで本当に一つになるように繋がりだした。
その時…僅かにカノンノが俯いた。
「ぁ……あぁぁ……」
「カノンノ……っ!」
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