罪を償い生きる咎人
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
る。
「アスナ、タクトは悪くない!
悪いのは茅場 晶彦だ!」
「そんなの解ってる!
でも、許せないよ」
アスナは走り込み剣を前に突き出す。
ソードスキル スターダストライト
剣が星のように輝き標的に高威力の突きを連続で行う高レベルスキルだ。
「キリト君、離れて!」
俺に向かい突進、ソードスキル スターダストライトは対象との距離が遠ければ遠い程、威力が増すスキルだ。
俺とアスナとの距離は大体、10m~15m
剣の世界 ソードアート・オンラインでは近距離が主なゲーム
しかもアスナの使っているスキルは対象との距離があればある程、威力が上がる。
キリトの持つ武器では受け止められない。
無論、俺の武器で防御しようが受け止めけれず剣が折れるだろう。
「止めたまえアスナ君!!」
大声で団長 ヒースクリフは言った。
その声にアスナは止まり立ち止まる。
「何故ですか団長!
アイツが死ねば全てのプレイヤーが報われるのに!」
「では聞くが彼が死ねば死んだプレイヤーが生き返るのか?」
絶句、それしか言えなかった。
何も言えない。
何も言える筈がない。
アスナは解っている筈だ。
俺が死んでも死んだ人間は生き返らない。
「でも、タクト君は私の友達を殺した!」
俺は何も言えない。
言う権利を持たないんだ。
俺は慰めの言葉も哀れみの言葉も言ってはならない。
「確かに彼のスキルが生きているプレイヤー全てに呪いを掛けた。
だが、彼が望んでスキルを発動したと思うか?」
団長 ヒースクリフは冷静だった。
彼も俺のスキルにより呪われたプレイヤーの1人の筈なのに
「恨むなら彼を恨むな。
恨むならこの世界を創った茅場 晶彦を恨め!!」
何時も冷静な団長が大声で叫んだ。
何回か会って話をした事が有るが何時も冷静で怒る事を知らない人だと俺は思っていた。
でも、俺を庇い助けようとする。
冷静さを捨て大声で彼は団長 ヒースクリフは言った。
「彼は悪くない!」
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ