マクロスF
0716話
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を軍病院へと運んでいく事になる。
……一応通報したのが俺達だったって事で救急車に一緒に乗って軍病院へと向かったが、さすがにシェリルは正体がバレると不味いからホテルへと戻り、軍病院に同道したのは俺だけになっていた。
尚、シェリルの方に放り投げたクレープについては、さすがに咄嗟の事で受け止めるられずに地面へと落ちていた。……くそう、殆ど食ってなかったのに。
「先生を助けて頂き、ありがとうございました!」
病室の中で、目の前にいる細い眼をしたほんわかした雰囲気の男が頭を下げてくる。
「その、アクセル君と言ったかな。君のおかげで私も助かった。ありがとう」
ベッドで上半身を起こしていた早乙女嵐蔵も頭を下げてくる。
「気にするな、倒れるのを偶然見かけただけだし。……それに、知り合いの親を見殺しには出来ないだろう?」
「知り合い? もしかしてアクセルさんはアルトさんの……」
「ああ。シェリル・ノームのライブでも一緒にアクロバット飛行とかをやってたな」
「そうですか! その、名乗るが遅くなりましたが、私はアルトさんの兄弟子で早乙女矢三郎といいます」
ペコリと頭を下げる矢三郎。
だが、嵐蔵の方は特に何を言うでもなく小さく頭を下げただけだ。
この辺、アルトと同じく強情なのか……はたまた、既に家を出たアルトに対して感心を持っていないのか。
「先生、アルトさんの事を……」
「黙れ、矢三郎。あのような者の事は口にする必要は無い」
「……先生……」
何だかこのままここにいると、妙な騒動に巻き込まれそうだな。取りあえず、嵐蔵の方も何か致命的な程の病気って訳でも無いだろうし、この辺で失礼した方がいいだろうな。
「じゃあ、俺はこの辺で。健康には気を付けた方がいいぞ」
「うむ、感謝する」
もし……そうだな、もし、このマクロス世界と交易を結ぶような事になったとしたら……他の世界の歌舞伎について情報を流してみるのも面白いかもしれないな。
そんな風に思いつつ、軍病院を後にするのだった。
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