第7章:過去から未来への歴史
第17話:田舎に泊まろう
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(気球)
シンSIDE
「ライアンどうするのかな?」
「さぁ……リュカさんの口車に乗せられて、王宮を飛び出すんじゃないッスか? アンタの言い方は妙に説得力があるから」
やはりリュカさんは面白半分でライアンさんを焚き付けたらしい。
バドランドでライアンさん等と別れてからシンシアと話したのだが、間違いなく彼はリュカさんに騙されてる。可哀想に……
「リュカさん……何でライアンさんを嗾けたんですか? 宮仕えだって良いじゃないですか……平穏を満喫してもらいましょうよ」
「シン君は何も解ってないな。王宮に居たってライアンさんに平穏は訪れない……」
リュカさんに文句を言ったのだが、ウルフさんが彼を庇う様に意見を言ってきた。
「それはリュカさんが言ってた、王族や貴族が平民から行き過ぎた搾取するからですか!?」
「違うね。彼は伝説の勇者と共に世界を平和にしちゃったんだ。これはプライドの高い貴族には耐えられない事なんだよ。自分より能力がある者が側に居るなんて事は……」
「解るかシン・シンシア。自分より目下……いや、そう思いたい存在が自分より上だと知ったらプライドの高い者がどうするか?」
「ど、どうするんですか……」
「簡単だよシン君。力で勝てないから精神的に追い込もうとするんだ。俺がそうだったよ……異世界からリュカさんに連れてこられ、重用されたからね。貴族が挙って嫌がらせをしてきたよ。リュカさんが助けてくれなければ自殺してたかもしれない」
そ、そんなに酷いのか!?
これも出任せじゃないのか? でもウルフさんが言ってる事だし……
本当にリュカさんはライアンさんの為にアドバイスをしたのだろうか?
「あぁ、でも安心してくれシン君。リュカさんは面白半分でライアンさんを嗾けたから! 真面目な人間をおちょくるのが大好きな人だからリュカさんは!」
……やっぱり最悪だな、この男。
シンSIDE END
(コーミズ村)
デスピーSIDE
「静かですねぇデスピサロさん」
「ああ、五月蠅い連中が全員籠もったからな」
マーニャ・ミネアの実家がある田舎町コーミズの土手で、夕日を眺めながらシンと他愛ない会話を楽しむ。
ライアンを可哀想な立場に追いやった後、我々は双子を送り届ける為この村まで来たのだが、今日はこの村で宿泊する事が決定した様だ。
と言うのも、村に着くなりミネアが発情しリュカを実家へ誘い出した。
『もう今日で最後なんですから、思い残す事がないくらい……ね?』
『いや、でも……こんな村で頑張っちゃったら、五月蠅くて周りの人に迷惑かかっちゃうよ』
『それなら大丈夫。実家にはお父さんの残してくれた地下研究所があるから、大声を気にする必要ありません』
『じゃぁ……最後に頑張っちゃうかな
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