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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第五十六話
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勝算はあると思う…?」
「…今の君達には…そのサレという男への勝算ははっきりと言って無いに等しいだろう。ディセンダーが敗れたというなら、なおさらだよ」
僕の問いにニアタは少し考える仕草を見せた後、小さく首を横に振ってそう答えてきた。
…薄々分かってはいたけど…ニアタの言うとおり、今の僕達にあのサレに対抗する力は無いだろう。
だけど、サレがラザリスについている以上、サレは確実にいずれまたどこかで僕達の妨害をする為に現れる。
…それまでにサレに対抗出来る術を…力を身に付けておかないと…。
「…はぁ…暫く鍛錬…頑張らないとなぁ…」
「張り切るのは構わないが、あまり無理をし過ぎないようにね。……あぁ、そうだ…衛司」
溜め息を吐いて呟いた僕にニアタはそう言って暫く僕を見ると、不意に何かを思い出したような仕草を見せて僕を呼んだ。
僕がそれに小さく首を傾げると、ニアタは言葉を出した。
「カノンノとディセンダー…メリアを連れてきてもらえないか。君達に見せたいもの…いや…『会わせたい者』がいるのだ」
──────────────────
「──ふむ…三人とも、揃ったようだな」
「うん。それで、ニアタ…会わせたい人って?」
──ニアタに言われ、ちょうど部屋で休んでいたメリアとカノンノを呼び、僕は再び甲板に戻った。
ニアタは僕達を確認すると小さくコクリと頷いた。
「うむ。此方もちょうど準備が終わったよ」
「準備…?」
「…以前にも一度言ったが我々の本体はここでない異世界にある」
「ニアタっ!?」
ニアタの出した『準備』という言葉に首を傾げていると、そうニアタが続けて言葉を出していくと突如、ニアタの身体が光り出し、カノンノが声を上げる。
声を上げてないにしても、突然の事に僕とメリアもカノンノ同様驚いていると、ニアタは僕達に首を横に振って言葉を続けた。
「心配する必要はないよ。今私は異世界にいるその本体と交信し…この世界との通路を繋いでいるだけだ」
「っ!それって……っ!?」
ニアタの出したその言葉に僕が声を上げるとその直後、ニアタから溢れる光が一層強くなり、僕達は思わず目を閉じる。
そのまま少しして、僕はゆっくりと確認するように目を開けていくと…そこに居た人物に僕は思わず呆然とした。
いつも見ている少女と似たようで、どこか違う桃色の髪。その桃色の髪を留める、木を模したような髪留め。
「──うん、此処が『ルミナシア』かぁ…。向こうのニアタに聞いていた通り、ステキな世界だね」
そして…僕を確信させるように『画面越し』で聞いていた彼女の声。
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