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東方魔法録〜Witches fell in love with him.
44 引越2〜I...It's not for you.
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「え?………ちょっと、どういうこと?私をからかっているの?」

紫さんとの間に何があったのか知らないが、アリスは怒っていた。

「貴女に出来ることは二つ。一つはこのまま黙ってこの男とサヨナラすること」
「ふざ…」
「もう一つは、貴女も引っ越すこと。後悔のない選択をしなさい」
「……っ!」

俺とパチュリーを置いてどんどん話が進んでいく。あれ?おかしいな。何で俺達が引っ越す話からアリスが引っ越すかしないかの話になっているんだ?

アリスは少し悩んだ後、紫さんに言った。

「私もいくわ」
「それは本当に後悔しないわね?」
「勿論よ」

アリスがそう答えると紫さんは芸者のようにバッと扇子広げて口元を隠した。

「ふふ、決まりね。貴女も明日一緒にきなさいな」

そう言って紫さんはスキマの中に消えて行った。

「アリス。いいの?」
「いいのよ。ここの本が読めなくなる方が後悔するわ。べ、別に明希と離れるのが嫌だった訳じゃないんだからね///」














翌日。
幻想郷に引っ越すに当たって、紫さんから俺とパチュリーにお願いがあった。何でも、引っ越した先で紅魔館を何年かの間、不可視にして欲しいとか。ルールを作るためとか言ってたけど、詳細は後で話すと言ってた。仕方ないので俺一人で外にでた。

季節は冬。葉は既に枯れていて、吐く息は白く煙った。部屋着のまま外に出たのは失敗だったかな。
普段、図書室では魔法を使って完璧な空調を実現している。学生の頃は暑いときは氷柱を出したり、寒い時は暖炉に火を付けるぐらいしか出来なかったが、地道に魔法の実力は上がっているのだ。

「それじゃ、ちゃっちゃと終わらせるか」

魔法で紅魔館がすっぽり入るように結界を造り、結界の外からは見えなくする。試しに結界の外から紅魔館を見るとちゃんと不可視になっている。よしよし。
結界を張り終えたことを確認すると俺は手をハエみたいに擦り合わせながら図書室に戻っていった。

………………………………………
……………………………………
…………………………………

図書室には賢者の石があともう少しで出来るパチュリーと俺の報告を待つ紫さんとレミリア。外から帰ってきたと言うことで温かい紅茶を淹れてくれている小悪魔がいた。美鈴は地下のフランの所に行っている。なんか一気に賑やかになったなぁ。

「張ってきたよ」
「紅茶をどうぞ」
「ん、ありがと」

椅子に座って紅茶を受け取り、紫さんが声を上げた。

「それでは皆様。これから幻想郷にご案内致します。準備は宜しいですか?と言っても皆様は何もしなくても宜しいのですが」

じゃあ言うなよ。とは言わずに紫さんが閉じた扇子を上から降
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