第一部『I AM PROVIDENCE〜機神爆誕!魔を断つオバカ伝説の始まりだゾ〜』
第1話「始まりってのはいつも唐突に起きるもの」
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かりに来てやるもーんだ!」
「何でそう変な方向に全力なのかなァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!?」
そんなオラに、呆れ顔でツッコむライカさん。・・・だが、オラは気にしないッ!
「じゃ、もう帰る時間だからそういうことでー」
「あっ、神之介ちゃん!話は終わってませんよ!」
華麗にスルーして、席を立ち、ドアノブに触れようとする。その時だ、
「ねぇ・・・神之介ちゃん。大学生の頃はちゃんとしてたのに・・・。どうして大学を辞めちゃったの?」
「ッ!」
ライカさんの真剣な声音にオラは顔をこわばらせその場で動けなくなってしまう。
「・・・オラ・・・は・・・」
脳裏に浮かんだあの事件の事を振り払いつつ必死に声を振り絞る。ライカさんの視線が痛い・・・。
「・・・ただ単に落ちこぼれただけだゾ。・・・大したことじゃない、良くある事さ。・・・じゃ、おやすみライカさん」
オラはライカさんの方を振り向き、おちゃらけた表情で答え、逃げるように部屋を出た。・・・ばれてるかもしれないけど・・・。
「ふぅ・・・やっぱりライカさんには頭が上がんないや」
帰り道歩きながらそう呟く。まぁ、あんな風に言われるだけの心配をしているオラも悪いと言えば悪い・・・。
「だけど、今更真面目に会社員やれるような性格でもないんだよねー。・・・オラも大学を中退してから気が抜けまくってますな」
そう言って、いつもの角を曲がると、壊れた建物と周囲を調査する警察官の姿があった。
「やれやれ、またブラックロッジの破壊ロボが現れたのか・・・忙しいもんだゾ」
さしたる興味もなく、そう呟くオラ。・・・まぁ、アーカムじゃあ日常茶飯事。いちいち気にしたらきりがないゾ。
警察官達の横を通り、オラは自宅であり仕事場である『万事屋しんちゃん』への帰路を急いだ。店の名前がどっかの万事屋と似てるって?こまけぇこたぁいいんだよ。
「おかえリンゴジュースは100%〜。・・・っと、お?留守電?」
自宅に帰り、ふと電話を見てみると留守電が入っていた。母ちゃんからだ。とりあえず再生を。
『神之介、元気にしてるかしら?そっちは上手くいってる?たまには連絡をよこしなさいよね』
母ちゃん達はこうやってオラの家に定期的に電話を掛けてくる。オラが春日部を飛び出して、アーカムシティのこのアパートに自宅を構えてから3年間・・・ずっとだ。
「・・・こんな体たらくじゃあわせる顔がないゾ」
ため息をつきながらオラはゴロリとベッド代わりのソファーに横になる。視線を横に向ければ、アーカムの夜景が窓一面に広がっていた。夜空を貫くように聳える摩天楼。眠ることを知らない街。此処、アーカムシティは繁栄の絶頂にある。
科学の進歩と錬金術の復古は人々の生活を格段に向上させ、様々な分野にビジネスチャンスが生ま
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