第7章:過去から未来への歴史
第15話:国造り
[1/3]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
(サントハイム)
アリーナSIDE
「折角の宴だったのに、部下の躾がなってないから台無しだよ……気持ちよく歌ってたのになぁ」
宴が頓挫し、そのまま不敬罪を働いた者達が処刑され、嫌な気分のまま迎えた朝。
サントハイム王家の食堂には、誰よりも大きな態度で下品に食事するリュカが愚痴ってる。
昨晩の宴の残り物が並んでるのだが、朝から脂っこい唐揚げや骨付き肉などを手掴みで頬張るリュカ。
朝食をちゃんと用意すると言ったのだが、昨晩のうちにメイドへ『残った食べ物は明日朝に食べるから、保管しておいてね』と伝えてたらしく、「食べ物を粗末にするな」と私達にまで残り物処理を強要する。
「すまんリュカ……今夜仕切り直しで宴を再開するから、その時こそ楽し「ふざけるな馬鹿! こんな居心地の悪い国に2泊も出来るか馬鹿! エンドールにはトルネコの帰りを待つ息子さんが居るんだぞ、今日はもう出て行く!」
不敬罪の事であれほど激怒してた男なのに、どうしてコイツ自身は不敬罪を気にしないのだろうか?
お父様に“馬鹿”と連呼するのは不敬罪ではないのだろうか?
文句の一つも言いたいが、壁に残ったストリックラーのシミが怖くて言えない。
メイド達が壁のシミを消そうとしたのだが、お父様にも聞こえる大声で『そのシミは教訓として残しておけ』と指示を出した為、以後も消す事なく残るらしい。
何で自分の国でもないのに、メイドへ指示を出してるんだ? そして皆それに従うのよ?
「リュカさん……もうその辺で勘弁して下さい。私も分不相応な身分になる事は自覚してます。私やアリーナ様の為に怒ってくれるのはありがたいのですが、些かやり過ぎですよ」
クリフトの言う通りだ。確かに王家への認識を改めさせる事が出来たが、流石にやり過ぎよ。
「ふざけんな馬鹿。お前の為に暴れたんじゃない……全部自分の為にやったんだ。友達を侮辱され、頭にきたから殺させたんだ」
「と、友達……ですか? 私が……?」
「あれ? 違ったっけ……まぁいいや。一方通行なのは慣れてる。僕は勝手に友達だと思わせてもらう」
「あ、いえ……違くなくて良いです。凄く……嬉しいです……」
ズルイ……友達とか言われちゃったら怒れないじゃないの!
「兎も角……貴族や官僚は優しくしても付け上がるだけだ。どうせ優しくするのなら、税金を払ってくれる国民に優しくしないとね。王族ってのは国民に食わせてもらってるんだよ」
そう言い手にした肉を平らげると皆の事を見渡し立ち上がるリュカ。
「え、もう行っちゃうの!?」
「言っただろ、エンドールではパパの帰りを待つ子が居るんだよ」
「それはそうですけど……皆さんとのお別れがこんな形なんて、何か……」
「安心しろクリフト。シンやライアン・デスピーだって、会おうと思え
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ