No9 敗北
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「やっぱり……生きてたのか、レッド」
タケシは笑顔でそう言う、俺が生きていたことに驚かなかったのは、タケシが俺は生きてると信じてたからなのだろうか。
「……ああ、久しぶりタケシ」
俺も笑顔でそう返す。このまま再会の喜びを語り合いたいが、まずはタケシに色々聞くことがある。彼女の作り方とか、シオンに来た理由とか、なぜジムリーダーの座をジロウに譲ったのかとか、聞くことは数え切れない。
「悪いがレッド、お前も俺も色々聞きたいことがあるだろう」
「お、おう」
……まさに図星だった。タケシはさすが読心に長けている。ナツメさんほどではないにしろ。
「お前、さっきロケット団の下っ端を見ただろう?」
「ああ、まさかロケット団が復活したのか?」
「残念だがそうみたいだ、現にこのシオンタワーはロケット団に占拠されている」
ロケット団……俺が修行に出てる間に復活してたなんてな。
とはいえ、俺が帰ってきたからには、これ以上の悪事は出来ないぜ。
「俺はもともと、死んだイワークの見舞いに来てたんだ」
「………イワークが?」
「ああ、お前のヒトカゲを苦しめた、あのイワークさ……」
「最期まで、いいやつだったよ……まさか寿命なんて思わなかった……」
タケシは悲しそうな顔をした。つられて俺も涙が出そうになったがこらえた。
「悲しい話は終わりだ、とにかく、イワークの墓が眠るこのシオンタワーで悪事を働くロケット団は許せん!」
「ああ! 俺もそう思うぜ」
「……だが、レッド……」
タケシの顔が暗くなった。
「俺のポケモンは、あいつに歯が立たなかった……!」
「……え」
タケシは、ポケットから持っていたモンスターボール3つを取り出した。
ひんしのポケモンが入ったボールは、なぜか色が薄くなる。
タケシが取り出したボールは、3つとも色が薄くなっていた。
「お前……ロケット団に負けたのか?」
「……ああ」
「そんな、タケシがロケット団に負けるはずが……」
「幹部だ! ヤツの強さは……異常だった」
ロケット団幹部……ボスのサカキが脱団したなら、今のロケット団を仕切っているのはそいつなのか……?
何にせよ、タケシを敗るほどの大物であることには変わらないが……。
「タケシ、その幹部はどこに?」
「このシオンタワーの、頂上だ。つまり、この階の上にいる」
「……分かった」
タケシが敗れたなら、俺が倒さなきゃ、シオンタワーに平和を取り戻すために……!
「幹部と、戦いに行くんだろ? レッド」
「ああ! もちろんさ!」
「気を付けろよ、ヤツは強い、俺はポケモンセンターに行ってくる」
「ああ、後でまた、ゆっくり話そうぜ!」
タケシはポケモンセンターに
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