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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
喪失‐ロスト‐part1/王子との謁見
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ら強い味方を付けていたとしても…アンリエッタ様からの手紙にもそう書かれていたはずです!」
しかし、ウェールズは首を横に振った。
「大使が手紙の内容について言及するとは、越権行為が過ぎるのではないかな?
亡命など出来んよ。それにアンリエッタは王女だ。国の大事を、僕を助けるために私情を挟むような事はしない」
「私は姫様の気性は大変存じております!姫様がご自分が愛した人を見捨てるわけがございません!!私は幼い頃、恐れながら姫様のお遊び相手となったことがありますから、あのお方のお気持ちはわかっていると自負しているつもりです!」
それを聞くと、ルイズとワルドを除くサイトたち一行がルイズに注目した。
「アンリエッタ姫殿下と…ウェールズ皇太子が恋仲…!?」
この事実に特に驚いていたのはギーシュだった。たちまちそれを聞くや否や、ギーシュは真っ白になって膝を着いて放心状態に陥った。
(こいつ、実はお姫様に惚れてたのか?)
実を言うと…いや、もしかしたらお気づきの人がいない方がおかしいかもしれない。学院でアンリエッタがルイズに今回の秘密の任務を与えた際に自分もその任務に就くと名乗り出た際に言った、『お願いしますね、ギーシュさん』の一言とアンリエッタの笑顔を向けられたその時から、惚れてると言ってもいいほどギーシュは完全にアンリエッタの虜になってしまっていたのだ。その分、あのアンリエッタに思い人がいたと言う事実は相当ショックだったらしい。
身分違いの恋など叶わないなんて自分に偉そうに説教垂れていた上に自分はモンモランシーと言う彼女がいるくせに…。人のこと言う前に自分のことをどうにかしとけよとサイトは、そしてキュルケも一人場違いに真っ白になるギーシュに呆れかえる。
「なんだなんだ?そいつなんで真っ白な灰になっちまってんだ?」
奇妙に思ったグレンがサイトたちに尋ねるが、タバサがグレンに対して一言言った。
「気にしたら負け」
「あ、そう…」
見た目からして空気の読めないキザ野郎。彼女の言う通りあまり気にしたらいけないのだろうと思い、グレンはそれ以上ギーシュのことについて尋ねようとしなかった。ちなみにワルドは今のギーシュの様子に一切の興味を示さなかった。
ルイズの言葉にウェールズは額に手を当て、微笑みながら言った。
「君はアンリエッタと僕が恋仲と…?」
「そうです!姫様とウェールズ殿下は―――」
「…ああ、その通りだ。君の言うとおり、僕とアンリエッタは恋仲だ」
ウェールズは一度窓の外を向くと、遠くを見つめるよう眼をした。
「だが、この恋文が公表されれば、アンリエッタは始祖の名のもと僕に永遠の愛を誓った事が公になり、彼女は重婚の罪を犯したことになる。当然ゲルマニア皇帝との婚姻は破棄され、同盟も成らずトリステインは孤立無援、軍の再編成もままならなくなり
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