暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
喪失‐ロスト‐part1/王子との謁見
[5/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
抱くものがいた。何せハルケギニアに元から存在したオーク鬼やトロル鬼などのモンスターよりも恐ろしい力と巨体を持ち、人知を超えていると言ってもいい。何かの拍子で突如裏切る、逆らう…そいつらを自分たちの戦力に加えると言うことに不安を覚える者は少なくなかった。
「貴様、閣下のお力はあの始祖ブリミルより授けられた失われし伝説の系統『虚無』なのだぞ!その力を侮ると言うことは閣下と始祖ブリミルを侮辱することに等しい!」
レコンキスタがなぜ、クロムウェルに従っているか。それは彼が持つとされる『魔法』にあった。
「そうは言っていない!だが、現実を見ろ!怪獣共もだが、厄介なのはあの炎の巨人だけじゃない。空賊共も一兵それぞれが精強ぞろいだ。平民にも拘らず、我が軍はメイジでさえ痛手をこうむっている。所持している兵器もゲルマニア製のものを独自に改良した厄介な代物!あれをどうにかしない限りは…!」
炎の空賊たちをどうこうする以前に、彼らの士気も著しく下がっていた。グレンたちの存在が彼らの精神面にも強く影響し、自分たちの軍に勝ち目が薄くなっていると言う意識を芽吹かせていた。だが、ここで引き下がっては自分たちの野望を完遂するどころか、そうなる前に国の一つも取れずレコンキスタが瓦解してしまう。
「静まりたまえ!」
クロムウェルが皆に向けて大声を出して自身を注目させた。
「案ずることはない。すでに手は打っている」
彼のその言葉を聞いて、貴族派たちはざわつき始めた。
「手とは?」
何か策略か方法があるというのか。伝説の系統『虚無』を持つ者として、この状況を打開する魔法か何かをこの方は持っていると言うことか?
「私を誰だと思っているのだね、諸君。私は始祖ブリミルより虚無を受け継ぎし者、オリバー・クロムウェルだぞ?
たとえ炎の空賊共がいようといまいと、我らには始祖ブリミルのご加護があるのだ!卑しい空賊ごときと組する王党派など落ちぶれたもの!
これは試練なのだ!始祖が我らに与えてくださった試練の一つ!試練とは、乗り越えるためにあるのだ!恐れず進もう!新生アルビオンに栄光は約束されているのだから!」
クロムウェルは立ち上がり、右腕を掲げて皆に激励の言葉を轟かせた。
「ああ、閣下…なんと神々しいお姿なのだ…」
クロムウェルを見る、この場の貴族派の貴族たちは陶酔しきった笑みを浮かべクロムウェルを崇めた。彼らにとってクロムウェルとは、どんなに愚かしい存在であろうとなかろうと、そこまで崇高な存在、神に等しい存在だったのだ。
しかし、これは言い換えれば、狂信的教祖に従う哀れな狂信者そのものであったことに彼らは気づいていなかった。実際、なぜクロムウェルが聖地を求めるのかはっきりとした理由が不明だ。貴族派たちはこう考えているのだ。『始祖のお力を受け継いだクロムウェルが、聖地を取り戻そ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ