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少年少女の戦極時代U
禁断の果実編
第89話 憎まれていた?
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(今、ミッチが俺を、殴った?)

 呆然として光実を見上げた。光実は今まで見たこともないほど冷たい目をしていた。

「誰も彼も懐に入れて疑おうとしない。そういうとこ、尊敬してたけど、同じくらいむかついた。いつ掌返されるか分かったもんじゃないのに。ビートライダーズの頃からそうだった。僕や裕也さんがどれだけ気を揉んだか、あなたは知らないでしょうね」

 光実が取り出したのは、ゲネシスドライバーと、メロンエナジーのロックシードだった。
 思い出す。廃工場におびき出され、何も語らない斬月に襲われた日を。

「お前、だったのか――?」

 どうして。どうして。どうして。紘汰の頭にはその想いしかなかった。

「僕はね、紘汰さん、あなたに振り回されるのに疲れたんです」

 光実は笑って、メロンエナジーの錠前をドライバーにセットした。

《 メロンエナジーアームズ 》

 光実があの白いアーマードライダーへと姿を変える。ここまで来て事を楽観できるほど、紘汰も常識を失ってはいなかった。
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