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ポケットモンスター レッド外伝
No8 R団

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 シオンタワー......。相も変わらず気味が悪いな。
とにかく早いとこタケシを探そう。タワー内にいるかどうかは分からないが……。

 俺はシオンタワーを上へ上へと上っていく。知った顔の祈祷師(きとうし)たちが多い。初見のインパクトの強さから、忘れられないのだろう。
野生のカラカラやゴースたちが襲いかかってきたりしたが、すべてピカチュウの10まんボルトで退けた。

 ふと気がついた。この階はたしか、死んだガラガラの魂が眠る階だった。懐かしいな。

 以前はこの階を上ればもう頂上だったのだが、今では新たに層が追加されていた。
にしてもタケシはどこにいるんだ? 一向に見つかる気配がしない。

「あああああ!! テメエは!!」
「!!?」

 突然、でかい声を上げられた。驚いて俺は振り返った。
黒いスーツに、Rの文字………

「ロケット団……復活したのか!?」
「なんで生きてやがる!」

 なぜロケット団がシオンタワーに? ボスのサカキは脱団したはずじゃ……?

「テメエのせいでロケット団は……!」
「ロケット団がなぜ、ここにいて、何をしようとしてるのかは知らない」
「けど、墓場を荒らす行為は許さない……」

 5年で復活したなら、3日で潰す。ポケモンを悪事に使ったりする奴らに俺が負けるかよ。

「ちくしょう、いけ! ゴルバット!」
「………ピカチュウ、出番だ」



「ちくしょうっ……! 覚えてやがれっ!!」
「……よくやったピカチュウ、戻れ」

 ロケット団は無様に敗北し、シオンタワーを降りていった。俺はピカチュウをボールに戻した。

「やるな、レッド」
「っ!?」

 聞き覚えのある声と共に、上の階から誰かが降りてきた。
糸目で半袖、茶色い髪、少しヒゲが生えている。

「………タケシ?」

 もうわかっている。確認のために口にした。

「ああ、5年ぶりだなレッド」

 5年ぶりの再開、だがタケシは、世間では死んだはずの俺を見ても驚いていなかった。
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