番外編その3 ゼロ魔の世界No2
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ない状態になったのです」
コルベール先生の話を聞いて驚いた表情をするオスマン。
「なんと、召還で人間が現れるなど聞いた事もないぞ、これは前代未聞じゃ」
「それだけでは有りません、その際にミス・ヴァリエールの使い魔として平民男子が召還されたのです」
「あのヴァリエール家の三女じゃな、色々とあるが、選りに選って召還した使い魔が人間とはの」
そう言いながらオールド・オスマンは髭を触る。
「それもありますが、問題は彼女たちの事です。話によるとミス・コノエはロバ・アル・カリイエの公爵家令嬢だそうです」
ロバ・アル・カリイエと聞いてオールド・オスマンが難しそうな顔をし、ロングビル嬢もうちらを見ながら、驚いた顔をしとるで、此は記憶させて何れティファニアに会えたら公開してあげよっと。
「ロバ・アル・カリイエの公爵息女近衛木乃香言います。あんじょうよろしゅうお頼みします」
「ロバ・アル・カリイエの男爵息女桜崎刹那と申します。宜しく御願い致します」
「なんと、殆ど国交もない国とは」
「ロバ・アル・カリイエとの間にはサハラがある以上向かう事は難しいかと」
オールド・オスマンとコルベール先生が喧々諤々と話す中、ロングビル嬢が気をきかせて飲み物を持ってきてくれたんで、それをすすりながら待っていると、話が付いたのか、コルベール先生が質問してきた。
「ミス・コノエ、ミス・サクラザキ、お二人は今後どうしたいのでしょうか?」
「そうやね、国へ帰りたいんやけど、無理なんやろうか?」
一応、こう聞いておかないと怪しまれるやろうからの。
「ミス・コノエ、ミス・サクラザキ、真に済まないのですが、召還は一方通行で帰還の呪文が無いのです。更にロバ・アル・カリイエとの間にはサハラと言う砂漠だらけの土地が有り、其処に済むエルフが危険な存在ですので通過すら不可能なのです」
「では、うちらは、帰ることは不可能なんか?」
「今の時点では無理としか言いようが有りません」
「そっか……」
一応、気落ちした風に見せて同情をかる作戦や、せっちゃんも下手ながら演技しとるで。
「其処で、お二方は此からどうしますか?」
「そうやね、国に帰る手立てが見つかるまで、此処に所属させて貰えれば幸いなんやけど」
こう言ってみて、相手の反応を見るのが商売人の機微やね。
コルベール先生はその手しかないかという感じやけど、オールド・オスマンは別の考えのようやった。」
「所属と言ってもの、費用等の問題も有っての、そう簡単にうんとは言えないのじゃよ」
「学園長、此方の落ち度でもありますし」
オールド・オスマンの渋い答えにコルベール先生が疑問を投げかけるんやけどね。
「召還したヴァリエールの三女に全てを任せると言うのはどうじゃろうか?」
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