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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第五十四話
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けど…僕はその後ろ姿に、見覚えがあった。
「…あれは…まさか…っ!」
見覚えのある後ろ姿に僕は思わず声を出した。
紫色の髪に、髪と同じ色をした紫のマント。
見間違う筈はない…『僕で操られていた時に見た後ろ姿』だからだ。
「なんで…貴方が此処にいるんだ…サレっ!」
僕は皆の前まで歩きそう後ろ姿の男に声を上げた。僕の言葉に皆が驚いた表情を浮かべ、そして男はゆっくりと此方に振り返った。
「──おや、おやおや。これは奇遇だねぇ…衛司君、それに…アドリビトムの皆さん」
「…っ…サレ…っ!」
「あ〜らら…こりゃまた本当に面倒なのにあっちゃったわね〜…」
振り返った男──サレは僕達を見ると不気味に口元を吊り上げてそう言葉を出した。
サレの姿を見てメリアは短刀を手に持ち、レイヴンさんはメリアと同じように弓に手を掛けてそう呟いた。
「サレ…どうして貴方が此処に…。それに貴方はウリズン帝国に捕まった筈じゃ…」
「うん、まぁ確かにあの時は危なかったねぇ…。君達のおかげで捕まり欠けたわけだし。それでどうして此処にいるかは…単なる力試しさ」
「力試し…?」
「そう…力試し」
サレは僕達を見ながら不気味に笑みを浮かべ続け、ゆっくりの立っていた位置を動いた。
するとそこには…サレが前に立っていた為に見えていなかったが…身体の至る所から血を流し、無残に息絶えている巨大な黒の獣のような魔物…『ベヘモス』の姿があった。
「これは……っ!」
「フフ…フヒャヒャっ!そう、僕がやった…僕がやったのさっ!僕の新たな力でっ!!」
「新たな…力…?」
「フヒャヒャヒャっ!そう、力さっ!…見せてあげるよ、君達にも…この力をっ」
不気味に笑みを続け、サレはそう声をあげると、自分の右手を上げて指を鳴らす。
すると突如…サレの周りから赤い煙が出現し、サレを包み込んだ。
「赤い煙…っ!?」
「なんでサレに……」
赤い煙の出現に皆が驚く中、赤い煙は少ししてすぐに消えた。
そして煙が消えた場所には…身体の至る所から結晶を生やした…まるでラザリスを模したような姿をしたサレが立っていた。
「な…その姿は…っ!」
「フヒャヒャヒャヒャっ!その通りっ!僕はジルディアの…ラザリスの力を手に入れたのさっ!」
驚く僕達を前に、両手を広げながら高らかに笑い、そう声を上げるサレ。
…それじゃあ噂の『結晶に覆われた魔物』って……サレの事だったのか!
「…っ…衛司…凄く嫌な感じが…サレからする…っ!」
「…うん、分かるよ…正直…あのサレはヤバい感じがするよ
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